朝の一コマ【tn】 ページ3
トンちゃんの朝は早い。
どれくらい早いのかというと、私が起きた時にはもうご飯も着替えも髪のセットも何もかも完璧に終わってるくらい早い。
いつも目覚まし時計を勝手に止めて、私が起きる前に全ての用意を終わらせてしまう。
同棲してからまだ1度も彼より早く起きたことのない私は、今日も今日とて早起きしている彼氏を見て、いつも通りに頬をふくらませた。
『ちょっと！なんでまた私より早く起きてるの！？おはようのキスができないじゃん！』
「んなもんせんわ。ほら、早う着替えて飯食うで」
『むー、つれないなぁ、この照れ屋さんめ！』
「阿呆なこと言う暇あったら手ぇ動かせ」
『はぁい』
そそくさと着替えて伸びをすればほのかに空腹を誘う香りが漂ってくる。
香ばしいパンの匂いに誘われながら、私はフラフラとリビングへと足を向けた。
扉を開ければそこに並べられているのは、見るからに美味しそうな朝食たち。
『あー、美味しそうなんじゃあ……』
「なんで立ったまま食おうとしてんねん。席つけや」
『トンちゃんが冷たいー！』
彼に言われた通りに席に着いてスープを口に含む。
すると何故かじっとトンちゃんに見つめられる。
食べたいのかな、とそれを1口差し出せば、呆れたように嘆息された。
「そういう意味ちゃうわ」
そう言いながらも彼は迷う事無くそれを口に含む。
なんだかんだ言っときながらやっぱり食べたかったんじゃない！と口元を綻ばせれば、再びため息をつかれてしまった。
『んふふ、美味しいよ、トンちゃん』
「…なら良かった」
どこか残念そうに肩を落としながらもペロリと朝食を食べ終えたトンちゃん。
背中をちょんちょんとつついて今日のご飯の感想を告げたら、やっと嬉しそうに微笑んだ。
ツンツンしてる彼だけど、時折こうやって見せるデレがとにかく可愛い。
緩みまくりの頬を抑えながら彼を見つめていると、今日も頭を小突かれた。
でも、幸せです。
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マーシャ(プロフ) - 甘糖さん» ありがとうございますー！短編集って人によって好みがはっきりと別れるので、そう言っていただけると本当に嬉しいです！ (2019年12月24日 16時) (
レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
甘糖(プロフ) - え、？え？もう好き好きですうぅうぅ！！！！ (2019年12月23日 22時) (レス) id: fd61314f8f (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - きのこ(em推し)さん» こちらこそリクエストありがとうございました！ (2019年11月9日 22時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(em推し) - マーシャさん» うわぁぁぁぁっぁぁっぁぁぁぁ 昇天しました。ありがとうございました！！！ (2019年11月9日 21時) (レス) id: 4906f728aa (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - きのこ(em推し)さん» あぁ！！よかったです！！！もうひとつのリクエストも少しだけ待っていてください！！ (2019年11月9日 20時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
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