紅血のドッグタグ ページ40
私がどれだけ嘆いたとしても、時間は立ち止まってくれることはない。
過去は変えることは出来ないし、その罪が消えることも無いのだから。
ずっしりと重い拳銃をホルダーに仕舞いつつ、私達はショッピングモールを後にする。
空はどす黒くくすんでいて、地面もぐちょぐちょと気持ち悪いほどにぬかるんでいた。
「ここの近くに森林があんねんな。そこなら果物とかあるやろうし食料確保にはうってつけやと思うわ」
「ほーん。その森林ってどのくらいの大きさなん？デカすぎたら流石にタイムロスやんけ」
「いや、そうでも無いと思うで」
ショッピングモールで入手したパンを頬張りつつ、私達は廃墟を探索する。初めは腐っているかもしれないと警戒していたパンもゲーム仕様なのか特になんの害もないのでほんの少しだけ安心できた。
分厚い雲が太陽を覆い隠し、あたりを薄暗く照らしている。痩せ細ったカラスが小さな声で泣く度に、シャオロンは小さく舌打ちしていた。
ロボロが言うに、今私たちが向かっている森林には「黒狼洞窟」という大きな洞窟があるらしい。その洞窟は本当に狼がいるとかそういう話ではなく、洞窟自体の色が真っ黒な上に洞窟内で風の音が反響してまるで狼の鳴き声のように聞こえることからその名前になったという設定があるのだとか。
どう考えてもイベントの気配がするのだと告げるロボロ。彼の言葉だけを頼りに、私達はその洞窟のある「夜雨森林」へと向かっていた。
これは気の所為かもしれないが、私たちが森林に近づくにつれ天気が悪くなっているような気がする。
雨こそ降っていないものの、これではいつ降り始めてもおかしくない。
雨は私たちの体力を削りかねないから、あまり降っては欲しくなかった。
『……寒い、です』
「風が吹いてきたからやな」
「一応防寒具ならモールにあったで。お前らに死なれちゃ困るねん。着ぃや」
『あ、りがとう、ございます』
「気ぃ利くやんチビの癖に」
「やっぱお前は着んな」
ロボロに手渡された緑色の上着を羽織る。彼は得意げに「この色なら万が一プレイヤーと遭遇しても森の中は有利やろ！」と力説していた。
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ごはん - 2度目のコメント失礼します!!!今日見たら続編が出ていてとても嬉しい気持ちになりました！！続編の方でも自分のペースで頑張って下さいね!!!楽しみです〜！！ (2021年7月10日 2時) (
レス) id: 7774cb1cfe (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - 狐火さん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 21時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
狐火(プロフ) - 続編おめでとうございます！続編に移ってもずっと応援し続けますので、更新、待ってます！！少しずつ依存し始めてる夢主…良いですね（） (2021年7月9日 21時) (レス) id: a78dc8dbc5 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - bhさん» 更新お待たせしてすみません。そう言っていただけるなんて本当に嬉しいです！ありがとうございます！これからも頑張りますねー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - ごはんさん» わー！そう言っていただけるなんて光栄です！ありがとうございます！これからも頑張りますー！ (2021年7月9日 19時) (レス) id: 7b4b293a35 (このIDを非表示/違反報告)
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