超、愛してる！２【宇野昌磨】 (ページ10)

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５４話ページ10

「それでは、今日の教室はこれで終わりたいと思います！お疲れ様でした！」

コーチさんの声で、子どもたちが一斉に戻ってくる

『大樹、どうだった？』

大樹の赤くなった頬を手のひらでつつみながら聞く

「あのね、んとね・・・んー、たのしかった！」

伝えたいことがいっぱいあるんだろうなー、ということが伝わったので、夜にまた聞いてみようと思う

大樹のスケート靴を脱がそうと思ったけど、これってどこまで解けば良いんだろう・・・と悩む

「じゃあAちゃん！うちはもう帰るからじゃーね！」

双子くんが手を繋ぎながらぶんぶんと手を振っている

『あ、お疲れ様です！将也くん勇也くんじゃあね！』

教室で２人と仲良くなったらしい大樹もぶんぶんと手を振る

「A、タオルとアクエリアスとってくれない？」

シューッとリングサイドに滑ってきたおにーさんは少し疲れた顔をしていて、くるくるの髪が、汗でおでこに貼りついていた

『あ、うん』

バッグからタオルとアクエリアスを取り出しておにーさんのもとへ行く

何組か残っている家族がざわざわしているのは気にしないことにする

未だスケート靴を履いていた大樹が、勝手にリンクに上がっておにーさんへ向かって滑り出す

「おにいちゃん、おれ、ふぃぎゃあすけーとやる！おにいちゃんみたいになりたい！」

おにーさんの顔は、恥ずかしそうで、でも、嬉しそうだった