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63話 ページ19
スマホの電話帳から母さんの名前を探してタップする
プルルル_プルルル_プルルッ
「もしもし母さん?」
〈どうしたの急に、なにかあった?〉
「あー、引っ越そううかな、と思って」
〈えっ?随分急な話ね〉
「これからもっと練習量増やさなきゃって話はしたでしょ?だから実家から大学の距離はちょっと遠いと思って」
〈そう・・・〉
「それで、前にAの話したでしょ」
〈Aさんって確か・・・前に助けて貰ってからよく泊まらせてもらってる?〉
「そうそう、一緒に住まないかって言ってくれて」
〈そうなの・・・Aさんに今から時間あるか聞いてくれる?〉
「え?あ、うん」
「A、今から時間ある?って母さんが」
『うん、六時くらいにみんな帰ってくると思うからそれまでなら!』
「六時くらいまでなら空いてるって」
ちらりと時計を確認するとまだ一時にもなっていない
〈わかったわ、今までのお礼もしたいし、これからの話もしたいから今から一緒に家にきてくれるかしら?〉
「えっ・・・?」
〈待ってるからね?〉
ブツッと電話を切られる
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作者名:カイリ | 作成日時:2019年9月14日 19時