62話 ページ18
『そういえばさー』
既に買ってきたお土産のひとつを食べ始めているAがおもむろに喋り出す
これ食べる?と差し出されたチョコを口に含む
うん、美味い
「それで?どうした?」
話の続きを促す
『昌磨これからさ、前よりも練習量増やすんでしょ?』
「うん」
それがどうしたんだろう?
『もういっその事、ここで一緒に住む?』
ん・・・?
「えっ?・・・えぇ!?」
なんでもない事のように言うA
『だってさー、ここ二、三ヶ月ですら週の半分はここに帰ってきたんだよ?それよりも練習量を増やすってことは、もう多分昌磨は家にたどり着けないと思うわけ、だから、ここに昌磨の荷物を移してここから通った方が一日の移動時間を往復1時間20分くらいを練習とか睡眠に捻出できんだよ?そっちの方が良くない?てか、いまとほぼ変わんないし』
Aは、これ美味しいね、とのんきにチョコを口に含んでいる
「いや、えー・・・」
確かにAの話はすごく魅力的だし、必要であると思う・・・たけど、今まで何度も泊めてもらってる見で言うのもあれだけど、迷惑じゃないだろうか
そんな気持ちが顔に出ていたのだろうか
『うちは別に気にしないよ?むしろ助かるくらい』
にっこりと笑顔で言うAの言葉に甘えてしまいそうになる
『男ばっかとはいえ、夜中に子どもたち残して仕事行くのもね・・・って思ってたし』
「とりあえず・・・母さんに連絡してみる」
『うん!』
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作者名:カイリ | 作成日時:2019年9月14日 19時