Puppy love or…？ (ページ27)

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27.悲しい微笑みページ27

中堂「こんな甘いものの何がいいんだ…」
お茶菓子を買いに来て早々、そんなことを言い出す中堂さん。

いやいや、私からしてみると、中堂さんのカップ麺ばかりの生活もどうかと思いますけど。

そう言ってしまうところだった、危ない危ない。

いくつか言われたものを買って、余ったお金で良さげなお菓子を買う。これで所長さんのミッションは終わり。

歩きながら、ふと気になったことを聞いた。

『そういえば、中堂さんは何を買いに来たんですか？』

中堂「医学書や医化学書とかを探すためだ。お前も理学部なら化学書とか買うだろ。医学でもそういう分野なら俺よりもお前の方が強そうだと思ってな。」

『まぁ、必要最小限しか買わない人も多いですけどね…私は趣味で結構集めてますし、少しなら。』

そんな話をしていると、書店に着いた。
化学と言っても、医学はまた少し違うから難しい。2人でじっくり考えて何冊か購入した。

いろいろなコーナーを2人で見ていると、絵本コーナーの１冊の本に目がいった。
『あっ、これ…』

中堂「なんだ、絵本なんて…こういう趣味があるのか。」
そう言って私の方を興味深そうに見る。

『いえ…あまり絵本とかは読まないのですが…偶然この本を見かけて、何気なく読んだんです。そうしたら引き込まれちゃって。この人のは特別なんです。』
『でも、最近本出したりしてないんですよね…結構前の作家さんみたいで。』

ふと、中堂さんの顔を見ると、少し嬉しそうに微笑んでいた。でも、悲しんでいるようにも見えた。

中堂「…そうか。もう行くぞ。」