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ふたりがゲームをしている間にお風呂に入って、3人で並んで歯磨きをして、同時に布団に入る。
元太はリビングではなく何故か寝室の私たちが寝るダブルベッドの横に布団を敷いていた。
気まずいとか思わないのかな。
電気を消して真っ暗になった。
数分経った頃、元太が"ふたりはさ"と口を開く。
松田「ふたりは、結婚しないの？」
松倉「え？」
松田「もう4年目なんでしょ？しないの？」
なんてこと聞いてくるんだろう、この弟は。
寝たフリで居過ごそう。
深堀りされたら答えられない気がする。
海斗にはあの時、松倉くんと結婚したいって答えたけど
いざ色々考え出すと、分からなくなる。
松倉「俺はしたいって思ってるけど」
即答してくれた松倉くんは、私の頭を優しく撫でてくる。
松田「姉ちゃんは？」
松倉「寝てるよ」
松田「なんだつまんねぇ」
私だって、結婚したいと思っていた。
でも、海斗と再会してから正直自分の気持ちがわからなくなった。
松倉「寝顔可愛いよな。元太も同じような寝顔だけど」
松田「俺も可愛い？」
松倉「そうじゃねぇよ」
笑いながら私の前髪を分けて、おでこにキスを落とす。
松倉「…ずっと隣にいてくれるだけで、俺は幸せなんだけどな」
乾いたように笑った松倉くんの声は、心に刺さって抜けない。
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ガサゴソしている物音で起きると、元太が布団を畳んでいた。
『あれ、元太帰るの？』
松田「うん、今日サークルで練習あるから」
大学4年生の元太は就活が終わってからずっとやってきたサッカーに変わらず打ち込んでいるみたい。
『朝ごはん食べてく？冷凍ご飯と作り置きのおかずでいいなら出せるけど』
松田「食べる！」
『わかった。待っててね』
松田「はーい」
身体を起こして、腰に巻きついた松倉くんの手を解く。
"んー"なんて言いながら抱きしめ直そうとする松倉くんには、夢の国のふわふわなクマのぬいぐるみを渡して抱きしめさせてベッドから抜け出す。
松田「姉ちゃん、タオル洗濯機突っ込んどく？」
『お願い』
松田「おっけー」
冷凍ご飯をチンして、作り置きしていたおかずを冷蔵庫から出して、お味噌汁とだし巻き玉子を作る。
『ねぇ元太、お弁当いる？』
松田「コンビニで買ってくから大丈夫」
『わかった』
なんだか、姉弟というより親子みたい。
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作者名：愛生
| 作成日時：2022年2月6日 23時
