殺す ページ28
殺す
教室中にサイレンが鳴り響いた。
「シンニュウシャハッケン、シンニュウシャハッケン」
柊はすぐに元の冷酷な表情に戻り、
「警察の皆さん、言ったはずですよ。
次の指示まで待っていてください、と。
大人しくしていなければ、生徒達の命は補償しないと。」
「いいでしょう、そちらがその気なら。
最初の犠牲者はお前だ。」
先程先生に殴りかかった生徒を指さした。
先生は彼に近づき、攻撃し始める。
しくじった！初動が遅くなった...！
「先生、私を殺すはずでは？」
背中に蹴りを入れる。が、少しずれて腕に当たった。
「俺はまだ了承していない」
横目でさっきの男子生徒を見ると、気絶している様子だった。
「そうですか」
次は転ばせようと足をかけるが、防がれてしまう。
が、手でお腹にパンチを入れる。
先生はよろけている。
その隙に...！
たまたまポケットに入っていたボールペンで、先生の首を刺そうとしたが、さえぎられて腕に刺さった。
「キャー！！」
刺した所からはだらりと血が出ている。
これで隙を...
「っ！ｶﾞﾊｯ」
次の瞬間、お腹に蹴りを入れられて吹っ飛ばされた。
口から昼のおにぎりが出そうになる所を、頑張って堪える。
そして、先生はナイフを取り出し...
「...！させるかぁ！！！」
足が痙攣して動かない。
動け！動けよ！！
絶対に！
「殺させない！！」
男子生徒にナイフを刺した。
「ｯ！」
先生は人殺しだ。これでもっと排除しなければならない理由が出来た。
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作者名：はるさめ | 作成日時：2021年11月26日 0時
