クイズ ページ12
"何言ってんの"
"冗談でしょ...？"
そんな訴えが、あちらこちらで聞こえてくる。
「本気だよ、だってお前らそれぐらいやんなきゃ。真面目に取り組まないだろう！
なあ！」
「あ、そうだ。じゃあ回答する生徒決めておこうか」
先生が教室を見回した。
生徒達は皆んな、下を向いたり横向いたりして必死に当たらないように、目を逸らしていた。
「ああ、じゃあ茅野」
「え？」
「学級委員だし丁度いいだろ」
「丁度いいって何がですか！？
全然丁度良くないです、嫌です絶対嫌！！」
早口でまくし立てる茅野さんに、先生は最後の爆弾を落とす。
「じゃあギブアップする？その場合誰か1人、死んじゃうけど。」
「そんな...」
ほとんど息だけの言葉を発して、絶望している茅野さん...
今ばかりは、少し不憫になってしまった。
「ふざけんなよ、こんな茶番付き合ってられっか！！」
甲斐くんが椅子を持ち上げ、窓に向けて投げる。
だが、窓は割れることなく、椅子が跳ね返り...こっちに来たぁ！？
急いで席を立ち、バイオリンとギターを移動させた。
この間、約0.5秒。
「チッ」
そんな私の様子を見て、甲斐くんに舌打ちされる。
まあ...気にしない。
「その窓は強化ガラスだから、割れないよ」
声のトーンが低くなり、怖さが増す。
「ふざけてもないし、茶番でもない。
俺は半年間、この日の為だけに、過ごしてきたんだからな。」
先生は、そう言い終わると急にニヤリとして、背筋が凍る。
「それじゃあ皆んなには話し合ってもらおうかな。」
「甲斐、今回は烏間が避けられたから良いが、あれは確実に当たるところだった。周りをちゃんと見ろ。」
先生に注意されると、また甲斐くんは舌打ちをした。
なんとも治安の悪い生徒...。
「俺は美術室にいるから。
あと烏間、俺と一緒に来い。」
急に名前を呼ばれ、体がビクンと揺れる。
「先生！...もし、景山さんが自 殺した理由がこのクラスの誰かだったら、そいつはどうなるんですか？」
先生が教室を出ようとすると、男子生徒が先生に質問した。
「そうだな...それなりの"裁き"は受けてもらう。
Let's think」
そう言う彼はまたもや、不気味な笑みを浮かべていた。
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作者名：はるさめ | 作成日時：2021年11月26日 0時
