恋模様【安元洋貴】 (ページ17)

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安元side

安元「え…」

「安元さん顔赤いし、息も上がってるし…まだ体調悪いですよね？」

本当はまだ頭痛いし体重いし苦しいしでいっぱいいっぱいだけどここは後輩、しかも神家さんは女性。

ここにいる訳にもいかない。

安元「………昨日よりはマシだから大丈夫。」

「…じゃあ何でそんな苦しそうな顔なんですか。」

安元「…………俺そんな苦しそう？」

「苦しそうです。顔に出てます。」

なので寝てて下さいと布団を掛けられる。

……そこまで言われて俺も折れた。

いや、もう言い返せるほどの体力も気力もなかった。

安元「………まだ頭痛てぇ。」

「やっぱり……ちょっと失礼しますね。」

そう言って俺の額に手を当てる。

「…あつい……結構熱ありますね。」

顔が近い。

気づいたら風邪かもしれないから、移るからと言う言葉が出てこないほど見とれてしまった。

……綺麗な顔してんな。

「安元さん食欲はありま…安元さん？」

安元「……あ、食欲ね。多分今食ったら吐く。」

「…そうですか、じゃ冷えピタと一応水持ってきますね。仕事は大丈夫ですか？」

安元「後で連絡しとく……。」

「……分かりました。じゃあ持ってきますね。」

そう言って彼女は部屋を出ていった。

触られた額はさっきより熱くなっている気がする。

……何だこの気持ち。

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Aside

一方こちらでは限界オタクのような方がいた。

『あぁぁぁぁぁぁ触っちゃったぁぁ』

急に触られて迷惑だったかな。

あっ……終わったかもこれ。

「あぁぁ…」

舞「………大丈夫ですか？」

江口さんと碧さんは仕事と言うことで朝食を食べてすぐ行ってしまったが、舞ちゃんはこの日は仕事が休みらしくゆっくりしてたのだ。

しかし、今から帰るのだろう。靴を履こうとしてた。

「大丈夫…！」

舞「でもAさん！こんなイベント中々無いですからね！頑張ってください！」

「イベントて……頑張るって………！」

舞ちゃんはありがとうございましたーと言いながら足早に家を出ていった。

「…………あ、冷えピタと水。袋も持ってっとくか。」

私は大切な事を思い出しすぐに取りに行った。