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＊
「ルーカス!」
「い"ってェ……っ!!俺のイケメンな顔が……
無理だ、退こう。ヌナ1人って聞いたから俺たちマンネラインで迎えに来たのに……」
「そうだな、このことはヒョン達に連絡しないと。」
派手に殴り飛ばされたルーカス君にマーク君が駆け寄り抱き起す。
「……逃げられると、思っているのか?
おい女。この辺一帯に能力を敷け。」
「ヌナに向かって指図するな!
ヌナの力がなければ手なんて出せなかったくせに。
……ね、ヌナ。一緒にこっち来なよ。」
カイさんの失礼な言い方に少し癇に障ったのは事実で、それを代弁してくれたマーク君の言葉に一瞬ぐら、と気持ちが揺らいでしまう。
でも、彼らが能力狩りだというなら。
「行けないよ、マーク君。
少なくとも、私のことを何年にも渡って騙していた人達のところには。
ずっと、私はルーカス君のことをおじいちゃんと思ってたんだよ。」
じっとルーカス君の目を見ながら話す。
能力狩りなんてしてるんだから、学校とかも行ってるのかも分からないけど普通じゃない生活しか送ってこなかったんだろう。
数年前、初めてオッパ達と出会ったとき、彼らはこんな気持ちだったのかな。
私よりも幾つか小さいであろう、幼さの残る顔に諭す。
能力は使わないでいた。
「……そっか、ごめんねAヌナ。
今度会う時は、本当の俺からの話も聞いてくださいね。」
「それではまた。
ヘチャナ、今の俺の端末の位置から頼む。」
マーク君が携帯端末に向かって話しかけるのを眺めていると、2人の姿が不意に消えた。
それを見届けると、カイさんがすたすたと私の方へ戻ってくる。
「なんで能力を使わなかった。」
「あなたの指示に従うほど、私の立場は低くないはずですが。
……大丈夫でしたか?」
「お前に心配されるほど俺は弱くない。
帰るぞ。」
再び二の腕を強く掴まれて、景色は先ほどの家らしき場所に変わった。
そこでは変わらず8人の男たちが何か話していたが、急に現れた私たちによりそれはどよめきに変わった。
「カイおかえり、随分遅かったね。
どこにいってたの……ってその土汚れどうしたの?怪我?」
「シウミニヒョン……ただいま戻りました。
地図の空き地まで行ってたらNCTのマーク、ルーカスと遭遇したので応戦していたんですが逃がしました。
汚れはその時のものですが怪我というほどのものではないので大丈夫ですレイヒョン。」
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