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＊
「いらっしゃいま――チャニョラ!
時間待ってもらってごめんね。」
「キーヒョン!お久しぶりです!
今日は他の皆さんはどちらへ?」
太陽のマークが施されたドアをくぐると、カラフルな髪の毛の短いパンツ姿のお兄さんが立っていた。……この時期から半ズボン??
チャニョルさんの話しぶりから彼より年上で、他にも従業員の方がいることは容易に想像がついた。
「他?
ヒョン達は今日ちょっと怪しげな情報が耳に入ったから、『仕事』。
最悪俺一人いればこっちの仕事は回せるからどうにか開店だけはしてる。」
閉めるとこっちの存在を知ってる対象が怪しむからね、と私たちを席へ案内するキーさんと呼ばれた美容師さん。恐らくただの美容師さんでないことも薄々感じ取れた。
しかし、私の表情筋はその気持ちを前面に押し出していたみたいだ。
まずはお姫様から、と私にクロスとケープを掛けたキーさんが鏡越しに笑った。
「あれ?チャニョラ、この子に俺たちのこと言ってないの?
俺らにはAの情報全部出して依頼してきたくせに。」
「だって別にEXOのメンバーでもないですし。
俺達は保護してるだけなので巻き込んじゃダメかなって。」
何のことだ、さっぱりわからない。
希望の長さを聞いてきたキーさんにこのくらい、と指で示すとハサミを入れながら説明がなされた。
「そんな、お前らが保護することになった時点で俺達『能力保持者』というカテゴリの奴らからすれば緊急事態以外の何物でもないんだから一緒だよ。
Aちゃんワックスとかクリームつけてないんだね。
いい髪の毛じゃん、直毛で結び癖とかもついてないからこのまま切ってくよ。
……で、簡単に言うと俺達は情報屋。
ちょっと前までこいつらからの依頼で君、Aちゃんについて調べさせてもらったよ。
いつもは表の仕事としてこうして美容院やってんだけど、今回他のメンバーはそっちの仕事の方で動きがあったから別件を追ってるって訳。
……俺もあんまりむやみやたらに喋れないんだけど、どこまで話していいんだろ。
EXOからどこまで聞いてる?NCTとか知ってる?」
情報屋。
そんなものはマフィアものの小説だけのファンタジックな設定だと思っていたが、そんなものがこんなところに存在していたとは。
「NCTが能力狩りをしてて、私を恐らく引き抜こうとしているってことは伺ってます。」
「んー、それだけか。
でもその辺知ってるんだったら俺らとそっち関連の情報は話した方がよさそうだね。」
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