Pioneer my Way (ページ24)

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「……まぁ、傷の表面だけはちゃんと塞がったみたいだね。」

「ということは。」

私の血の滲んだ包帯を見て以降、誰よりも厳しく過保護に私の世話を焼きだしたディオさんの方をちらりと見る。
私に外出禁止令と一人歩き禁止令を出した張本人でもある彼は、しぶしぶとばかりにため息をついた。

「……まぁ、走ったり、無理に普通に歩こうとしないんならいいってことにしよう。」

あの3人でお留守番をした日から、もう1か月が経とうとしていた。
まだ太ももはやや皮膚が窪んでいるが、表面はしっかりと新しい皮膚が肩身は狭そうに突っ張っていた。
相変わらず足は引きずらないと歩けないが、痛みもほぼないし、以前よりは断然違和感なく歩けるようにもなった。

これで、これでようやくいろんなものを買いに行ける。

まずはこの間爆風で吹き飛んだジーンズ。
そして買い忘れてずっとカイさんのを使わせてもらっていたシャンプーとコンディショナー。
結局私の借りている最中に1度なくなってしまい、彼にお金を払い新しいのを買ってきてもらうことになったりもした。

あとはもう1つ。

「だいぶ髪の色落ちたな。
伸びてもきたし、ついでに整えてきたら?」

「そうですね、チャニョルさんに教えていただいた場所を予約してみようと思います。」

私の、肩に着き始めた髪の毛をさらりと撫でたベッキョンさんに頷く。
声が聞こえたのか、すぐ前のソファで話していたチェンさんとチャニョルさんも私達の方に顔を向けた。

「あー、あそこ行くんだ。
俺も一回行ったんだけど、結構よかったよ。」

「マジ?じゃあ俺も一緒に行っていい?」

話を聞くところによると、どうやら彼もここ数日の間に髪を整えに行きたかったようで。
私が買い物をしたいことを伝えても、俺も服見たかったからちょうどいいじゃんね、と部屋に戻っていった。

「ほら、ボーっとしてないでお前も着替えて来いよ。」

ベッキョンさんに指されるまま部屋へ戻ろうとしたら、その手がため息をついたディオさんに掴まれた。

「はぁ、本当にこのヒョン達は……
いい、A。
重いものはお願いしてヒョンに持ってもらうんだぞ。」

「あー、チャニョリは優しいから大丈夫。
多分そのつもりでアイツも言ってるから。」

チェンさんに背中を押され、私は今度こそ着替えるべく部屋に戻った。