Part91 "既に家に帰りたい" ページ2
組織入って2日目。
わたしは組織の一員となる代わりに、自分専用の部屋と、"ミモザ"というコードネームを与えられた。
決戦の日までそんなに時間がある訳じゃないし、
解毒薬に必要な情報を早く集めないと...
そんなことを考えながら廊下を歩いていると、
ドンっ！！
『いっ！？』
後ろからいきなり誰かに腕を引っ張られ、そのまま背中から壁に打ち付けられた。
は！？めっちゃ痛いんだけど！？
誰よこんなことするやつは！？
キッと睨みつけるように前を向くと、
「よォ...テメェが"ミモザ"か？」
銀髪のロングヘアに、鋭い目付き。
目の前にいたのは、紛れもなく関わりたくない人No.1のジンだった。
サッと血の気が引くのが分かった。
組織に入ったばかりだけど...
既に家に帰りたい。
なんで早々にジンに目をつけられるのかね！？
『そうですけど...わたしに何の』
ドンっ！
ジンはわたしが話している最中に思いっきり壁に手を叩きつけた。
所謂壁ドンというやつだ。
いや壁ドンと言っても全くときめかないけどね！？
この状況はただ怖いだけだけどね！？
「...お前は何者だ？何が目的で組織に来た？」
ん？わたしがベルモットに連れて来られたこと知らないのか？
『目的も何も...わたしは無理やりここに連れて来られた一般人ですけど...』
正直にそう言えば、
ジンはわたしの首を絞めるように掴んできた。
『っ...！』
嫌な汗が背中を伝う。
「流石あのいけ好かねぇバーボンの女だな...
人を苛立たせるのが上手い。」
は...？バーボンの女！？
とんだ勘違いだよそれは！？
『わたしはあの人とは関係な...っ！』
"関係ない"
そう言おうとしたところで思いっきり首を絞められた。
『っく...！』
苦しい。
ジンの腕を引き離そうと掴むがビクともしない。
本気でわたしを殺そうとしているようだった。
「...テメェの死体を見せたら、バーボンはどんな顔をするんだろうなァ？」
息ができない。
だんだん頭がぼーっとしてきて、身体に力が入らなくなってきた。
このっ...！
パンっ！！
ありったけの力を振り絞って、ジンの頬を思いっきりひっぱ叩いた。
「っ！？」
『っゲホッゲホッ！！はぁ...はぁ...』
わたしの行動に驚いたのか、ジンの手が離れたおかげで、ジンから少し距離をとることが出来た。
...危なかった...死ぬかと思った...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 732人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - こんにちは！とってもお話良かったですよ。終わってしまいましたが続きが読みたいです (2023年1月4日 17時) (
レス) @page26 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 110話に誤字がありました。「ぼんやりとしてい彼女」ではなく、「ぼんやりとしている彼女」です。 (2019年6月12日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こだっく | 作成日時：2018年9月16日 21時
