【企画小説】こちら、占ツク学園戦闘科。【オリジナル】

＃6 ページ7

「んじゃ、出席番号1番さんからどーぞ！」


双葉先生が、笑顔で右端の机の方を指す。

自己紹介とか苦手なんだよ……あんまり面白いこと言ってないのに笑われた経験があるんだ……
それに、今回は。


がたん、と音を立て、端に座る人が立ち上がる。

肩より少し上ぐらいの茶髪にピンを付けた、赤パーカに短パンの少女。


「私、赤瀬 風音っていいまーす！気軽に名前で呼んじゃってください！」


にこっ、と笑って彼女―――赤瀬さんは元気そうに言う。
青春してそうな子だなぁ、と遠い目をして彼女を見つめた。


その後ろに座る、背の高い黒髪のおかっぱの少女がのっそりと立ち上がる。


「天津風 狐だよーん、よろしくねー??占ツクではきつねだよー」


ゆったりとした口調で、そう話す。

―――――不思議ちゃんタイプか……

そんな空気が教室に漂うが、彼女は気にせずに座った。



「私は色摩 陽碧月。よろしく。――あー、呼び捨てで頼む。…仲良くなろーねっ！」


下の方で一つ結びをした、結構綺麗なスタイルいい女の子。
私は食うとそれが倍になり脂肪に生まれ変わる体質なんだ妬むぞオラァ。

……というのは冗談としておいて。


「俺の名前は久澄零。一言で表すと…クズかな？」


千鳥格子柄の帽子を被った……男？女？……体型的に女が男装……？
台詞が何となくアブナイ。


「桜音神…音優、です……よろしく‥おねがいします」


これは、けも耳パーカの男の娘。
女子力負けた気がする。





……ん。

他人に突っ込んだりしてる場合じゃなかった。


自分の番や……!!



「どっどうも、椎名華凛ですっ!!よろしくお願いします！」


緊張により早口で言い、ぺこりと頭を下げる。
実は私――――"シーナ"は、今色んな意味で話題の作者だ。

発端は台本書きに記号や顔文字乱用、設定が可笑しいという理由で批判され。
相手の言い方も言い方だったのだが、私が逆ギレしてしまったことだ。



……バレてないなら、いいのだけれど。



「百鬼 乙華でーす、よっしくー」

焦げ茶にメッシュの入った天パのロングの少女が、明るくそう言ったところで、チャイムが鳴った。

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