【企画小説】こちら、占ツク学園戦闘科。【オリジナル】

＃5 ページ6

ドアを開けるとそこは、普通の教室。
一体私は何を期待したのか分からないけれど、なんとなく落胆する。

豪華なのを期待したのかな……普通だし……


黒板の前に貼られている席順を見ると、私はなんと真ん中の列の一番前、つまり教壇の目の前だ。



「うっわー……センターじゃんセンター」


某アイドルグループからしたらいいことなんだろうな、なんて思いながらも。

こりゃ寝られないなぁ、と絶対怒られる呟きを漏らし、自席に座る。



それから数十秒経つと、不意にチャイムが鳴った。
その途端、中学で鍛えられたのかざわめきは止み生徒がそれぞれの席に座り始める。


ガラリと前のドアが開き、女性が入ってきて口を開いた。



「はいみんなー、こんちはー」

さらさらな黒髪を揺らしながら、スーツの女性は教壇に名簿を置く。

この人が担任か、優しそう、なんて思いながら私はぼんやりと彼女を見ていた。




「えーとね、私は双葉あろえって言います！ユーザーネームはまんま、あろえです。
私はこれから1年この戦闘科1-3の担任としてやっていきますので宜しくお願いしまーす」


黒板にカツカツと音を立てながら白チョークで『双葉 あろえ』と書く。
おもむろにチョークを置き、教壇に腕を乗せた。



「……んで、私は、1年生の魔法技術教師として、ビシバシやってきますので」



双葉先生は、教室中を見渡して不敵に笑った。


なんか、この先生ヤバそう。


そんな雰囲気が教室に漂うが、先生は気にしない様子で話を続ける。





「あ、魔法技術教師とか言うのはこの後の入学式で説明しまーす。でもまだ時間あるよね……」




「じゃ、自己紹介しよっか？」




――――――自己紹介。


それは、私が一番苦手というかやり辛い物である。




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【急募】体育教師2人、国語、社会、英語教師各1人

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