仔犬が7匹 ページ9
「それじゃあ頼みます」
「あぁ」
俺は一児の父であると同時に、ここNRCの教師でもある
託児所がある訳でもないこの学園において、俺が授業を受け持っている間Aは一人になってしまう
保育園や人を雇う事も考えたことはあるが、それも色々あって結局頓挫した
そこで教師陣が導いた答えは、サムが預かるかトレイン先生に面倒を見てもらうという結論だった
サムの場合は品出しやその他諸々仕事があるが、殆ど購買にいるためAの面倒をみやすいから
トレイン先生の場合はAを教室に置いて、先生が授業をしながら様子を見れるからだ
もちろん俺だって出来れば愛娘に教師としてかっこいい所を見てもらいたい
だが俺の受け持っている教科は錬金術や魔法薬学といった、一歩間違えれば命の危険すらある気の抜けない授業
泣く泣く、早々怪我の心配もない魔法史のトレイン先生に預ける運びとなったわけだ
トレイン先生は嫌がるだろうと思っていたが、意外なことに彼は子供が好きらしくAからも懐かれている
それにAは飼い猫のルチウスの良き遊び仲間らしく、またAがいる日の生徒達の授業態度もマシになるとの事で、とても歓迎されていた
『またねーダディ』
「あぁ、またお昼に」
早速Aはルチウスを構いだし、俺は軽く手を振られて少し寂しい
あと単純にルチウスの勝ち誇った様な顔をされたのがムカついた
あのブサ猫め…
「ふっ、今でそれか。将来が楽しみだな」
トレイン先生がクスリと笑う
おい、それはいずれ来る反抗期の事か
やめろ、こっちは想像しないようにしているんだ
ある日『洗濯物一緒にしないで』とかAに言われてみろ
泣く自信がある
「……くれぐれも頼みましたよ」
「分かっているとも」
トテトテと歩く娘の背を見送る
少しずつ遠ざかる背中を見つめていると、ふとAがブサ猫を抱えたまま振り返った
『ダディ』
小さいけれど耳に届いた声
照れたように笑ってAが一旦猫を床におろし小さく俺に手を振った
そして今度こそルチウスを抱え直して廊下を突っ走って行った
「ぐぅッ」
心臓が鷲掴みにされる感覚
これが、これが愛しいという感情…！
胸を抑えて蹲ったクルーウェルを見て、トレインは
「見事に親バカを極めているな」と生温い目で見下ろしたのであった
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巫香渚(プロフ) - まさかアスターの方からこちらが出てくるとは思わず…再来させていただきました！ (2021年11月6日 17時) (
レス) id: 254cdf7334 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - ツィステのオルト大好きです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年1月1日 19時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
まろん - ひよこショック、、、懐かしい、、、ダディ、、、ゲッフォオ(吐血 お見苦しいですねすいません。夢主ちゃん可愛さMAXですね！！！！これからも応援しています！！！ (2020年11月14日 22時) (レス) id: e127b99774 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ここさん» 書いてる私も夢主ちゃんにメロメロです笑 Re:startシリーズ読ませていただいてます！お互いこれからも頑張りましょうね！ (2020年10月6日 15時) (レス) id: 612b09e7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 娘ちゃんめちゃくちゃ可愛いですね^_^舌ったらずなところがまたいい…！続編も楽しみに読ませていただきます♪これからも、頑張ってください！ (2020年10月5日 21時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2020年9月15日 17時
