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ムンムンとした香水の匂いから脱出すると
待っていたのは久しぶりの相手
彼は私に丁寧に挨拶をする
「お久しぶりですね、Aさん
相変わらずお綺麗ですね」
「こんばんは。隆二さん」
隆二さんは相変わらずニヤけている
その笑みはいつも不審感が混じって見える
「来てたんだ〜Aさんも」
「そう。臣の招待で」
「あれ、臣といい感じなんだ〜」
「そんなことあるわけないでしょ」
と言う私に「そっか〜残念」と笑う
するとその背後に
「あ、岩田さん」
振り向いた隆二さんは予想外の行動
なんと「岩ちゃん久しぶり〜」なんて言いながらハイタッチをしたのだ
岩田さんも微笑んで「こんばんは」と言う
この異様な光景に私はついて行けずにいた
「2人って...知り合い？」
私にとって意外すぎる組み合わせだけど
隆二さんは岩ちゃんの背中を叩いて
「そっ！昔仕事で知り合った。
直接会うのは久々だよね〜」
「そうですね、2年ぶりくらいですかね？」
と岩田さんも笑って答える
「そうですか...」
世界って狭いのね、
とこのときはそれだけ考えて終わった
「で、岩ちゃんとAさんはどういった関係？」
と私たちを交互に見る隆二さん
...私たちの関係？
関係なんて持ってない
今日初めて出会って、何時間か話しただけ。
「今日初めてお会いしたんです」
私の心に出て来た あっさりしたアンサーが
本音では無いことはわかっていた
見て見ぬ振りをする自分がいることにも気づいていた
「そうなんだ〜。すごいお似合いだなぁって思ったんだけど」
隆二さんのニヤついた顔
その横で岩田さんは私に視線を送って
「当たり前じゃないですか、隆二さん。
Aさんは僕のパートナーですから」
＊
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作者名：Samantha | 作成日時：2017年2月19日 22時
