会えた ページ20
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シム君が振り返る。
立ち尽くすわたしに向かって
ゆっくりと
斜め後ろの顔から・・横顔・・
そして正面へ。
それはまるで
スローモーションのよう
真っ直ぐ向かい合って
視線が絡み合うと
３年間の想いが
次々と洪水のように溢れ出して
胸がいっぱいになった。
来る途中ずっと考えていた
言いたかったこと
聞きたかったことが
吸うことも吐くことも出来ない息で
詰まって出てこない。
....何か言わなきゃ
言わなきゃいけないのに。
あぁ。
もう、やだ。どうしよう。
何も浮かんでこない。
少しでも目を離したら
いつもの幻みたいに
消えちゃうんじゃないかって思えて
怖くて視線を外す事も出来ない。
わたしが何も言い出さないせいか
痺れを切らしたように
彼が口を開いた。
「・・なんだ？その間抜けな顔は。」
「金魚みたいに口パクパクしちゃってさ。」
クククっと片目を小さくして笑った彼の
あの頃と同じからかうような口調に
張りつめていた緊張の糸が
プツリと切れた。
「・・ばっ・・」
「ばかぁー！！」
思いっきり駆け出して飛び付いた
彼の首筋からは
懐かしいシム君の香り。
シム君だ
シム君だ
シム君だぁ・・
やっと感じることができた
確かなぬくもりに
涙が溢れ出す。
「・・ばかぁ・・。」
埋めるように鼻先をこすりつけると
シム君は
ぎゅっと抱き締めてくれた。
「・・ん。」
「・・ごめんな・・。」
背中を撫でてくれる大きな手。
ずっと待ち望んでいた
その感触にホッとして
わたしは目を閉じ
この喜びを噛み締めた。
やっと
やっと
やっと会えたんだね・・。
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さっちゃん - 楽しみに待ってます（＾∇＾） (2014年4月18日 6時) (
レス) id: 0fe813b85e (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - とりあえずすっきりした気持ちではありますが、続きはすっごく読みたいです（笑）何章でもお供させていただきます＼(^o^)／ (2014年4月17日 20時) (レス) id: c1415a3808 (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(cocoro)(プロフ) - 気長にお待ちしてますね(*´ω｀*) (2014年4月17日 18時) (レス) id: 80d6fc02d0 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 待ってます。(*^^*) (2014年4月17日 18時) (レス) id: 9b7f90ea80 (このIDを非表示/違反報告)
ささら(プロフ) - 楽しみに待っています^_^ (2014年4月17日 5時) (レス) id: d52f03b57f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sigasiga
| 作成日時：2014年1月8日 12時
