340話 ページ23
「おいレイ、行くぞ」
ザックが先に踏み込んだ。そのままレイを顧みず、階段を降りていく。レイは呆けた空気をのみこんで、慌ててザックに続いた。地下へ飲み込むかのような階段を下りながら、少し不安に思う。
(エレベーターを開けるスイッチは見つけられた……でも、Aは……)
まずはAを見つけなければならない。そして、それができたとしてもAの凍りついた心を溶かすことはできるのだろうか。
これは単なるフロアの攻略ではない。最終的には、このフロアに縛り付けられた『天使』を解き放つ、そのために進んでいるのだ。EV開閉スイッチを見つけることは、目指すべき目標では、ない。
「────」
不安に惑い続けているレイには、臆せず前に進むザックの背中が酷く眩しく見えた。
────あぁ、いつだって私を助けてくれる、私の、『神様』。
先程までの迷路のようなフロアを進む時はレイが先導していたが、分かれ道などもなくただ一直線に下へ伸びるこの階段はザックが先導している。見失えないほどに大きなその背中を見失わないように後に続いた。
EV開閉スイッチの場所、おそらくはこのフロアの最奥へ。
*
203人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リア(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!二度入ってしまったことはお気になさらず!一気読みしてくださったと聞いて嬉しい気持ちでいっぱいです。かなりゆっくりの更新となってしまっておりますが、今後もぜひ読んでくださると嬉しいです! (2021年2月15日 22時) (レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
あや - すみません、二回も同じ文が入ってしまいました(汗) (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 思わず一気読みしてしまうほど面白いです! 次の展開にドキドキです! 更新頑張ってください! 楽しみに待ってます! (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 思わず一気読みしてしまうほど面白いです! 次の展開にドキドキです! 更新頑張ってください! 楽しみに待ってます! (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 黒白の猫さん» コメントありがとうございます!まさか私の書いた文章でそんな風になって貰えるとは……!?(?)ここからの展開もお楽しみいただけると幸いです! (2020年10月13日 19時) (レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リア | 作成日時:2020年7月13日 20時