319話 ページ2
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神父の姿を見つけるまでにそう時間はかからなかった。神父がいたのはエレベーターの前。まるで待ち構えていたかのようにそこに立っていた。
「…………!!」
神父の姿を目にしたレイが息をのむと、神父の方はどこかため息をついたかのようだった。そしてザックは。
「……おい!」
飛びかかるような勢いで神父に歩み寄って、そして鬱憤をはらすかのように大口を開いて怒鳴った。
「お前なら知ってんだろ、Aがどこにいったのか」
「……ああ、知っているとも」
「じゃあ、教えろ。Aはどこにいった?」
ザックの問いかけに神父は一瞬口を閉ざす。しかし、ザックの鋭い眼光に肩をすくめると、再び小さくため息をついた。
「Aは、B7にいる」
「B7だァ?」
「……B7?」
ザックと、レイの両方が首を傾げた。
「B7……なんであいつがそんな所に行ってんだよ。お前が連れていったのか?」
「ああ、そうだ。A自身が、そう望んだ」
レイは耳を疑った。神父の声色は淡々としていて、嘘のようには聞こえないけれど、それでも信じられない。B7───それは最下層だったはずだ。最下層にあったのは、レイがはじめに目覚めた小さな部屋と、不気味な音声で語りかけてくる機械のあった部屋。そして閉ざされたフェンスの向こうのエレベーターだけだった。
「B7には、何も無いのに……」
レイの口から疑問が漏れだした。B7にあれ以上探索する場所はない。そんな所に行ってどうするつもりだったのだろうか。
しかし、逆に何も無いところだからこそ安全とも言える。神父に頼んで、下の階に連れていってもらって、はやく迎えに行こう。レイがそんなことを考え始めた時。
「おいレイ、お前はB7も通ってきたんだろ? あそこにはどんな奴がいた」
切羽詰まったかのような声でザックがきいた。レイは戸惑いつつも再びB7のことを思い返す。やはり、あそこには何も無かった。危険な殺人鬼だっていなかった。
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リア(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!二度入ってしまったことはお気になさらず!一気読みしてくださったと聞いて嬉しい気持ちでいっぱいです。かなりゆっくりの更新となってしまっておりますが、今後もぜひ読んでくださると嬉しいです! (2021年2月15日 22時) (レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
あや - すみません、二回も同じ文が入ってしまいました(汗) (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 思わず一気読みしてしまうほど面白いです! 次の展開にドキドキです! 更新頑張ってください! 楽しみに待ってます! (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 思わず一気読みしてしまうほど面白いです! 次の展開にドキドキです! 更新頑張ってください! 楽しみに待ってます! (2021年2月4日 16時) (レス) id: e816ef2773 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 黒白の猫さん» コメントありがとうございます!まさか私の書いた文章でそんな風になって貰えるとは……!?(?)ここからの展開もお楽しみいただけると幸いです! (2020年10月13日 19時) (レス) id: d0c52e385f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リア | 作成日時:2020年7月13日 20時