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416話 ページ3

「痛いわ……やめて、やめて……」


「お前みたいな精神障害の嫁をもらった俺は不幸だよ……それはお前の存在が不幸だからに違いないんだ……なぁ、どうしてお前はこんなに不幸なんだろうなぁ……!?」


「あぁぁ!! あなたが私をこうしたのよ! あなたのせい、あなたのせい……!」



 また何かが割れる音。おそらくは食器が割れるその音を聞きながら。



(……今日は、キッチンにいるな)



 怒鳴り声も、叫び声も、罵声も悲鳴も泣き声も、もはや慣れた日常だ。今大切なのは両親に子犬のことを話すこと。キッチンの中から聞こえてくるひどい雑音の数々に表情も変えず、レイはキッチンの扉の前でじっとタイミングをうかがった。







 そう思ったとき、ふとキッチンの中からこちらに向かって歩いてくるような足音が聞こえてレイは静かに後ずさる。勢いよく開かれた扉から父親が出てきて、立ち尽くしたレイをギロリとにらみつける。



「……あ」



 ようやくこっちに来てくれた、と思って子犬のことを話そうとしたけれど、すぐに父親に口を挟まれる。




「お前……遅くまでどこを歩いていたんだ」


「……」


「あいかわらず無言か……頭は動いているのか?」


「……あの……」


「……あぁ、お前も俺に文句があるのか?」



 父親がそんなことを言い始めて、レイは思わず首を傾げた。文句なんて言うつもりはない。今ただ話したいのは子犬のことだけだ。それだけなのになぁ、と思いながら父親を見上げる。



「まってちょうだい……」



 見上げた父親の後ろで扉が開く。よろよろとキッチンから出てきた母親は傷だらけで、それなのに笑っている。

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リア(プロフ) - ましゅまろぉさん» はじめまして!コメントありがとうございます。検索では結構埋もれてしまっているはずなのに、見つけてくださって光栄です。応援もいただけてとっても励みになります!ご期待に応えられるようがんばっていきますので、これからもよろしくお願いします!( ¨̮ ) (9月29日 1時) (レス) id: 29a124a552 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろぉ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼しますm(*_ _)mこちらの作品を最近見つけて面白くて思わず一気見していました。これから更新お待ちしています。応援してますꉂ📣 (9月21日 22時) (レス) @page38 id: f13e73b476 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - ミミックさん»  コメントありがとうございます!長らくお待たせしました。これほど更新が遅れてしまったのに読みに来てもらい、コメントまで!本当に嬉しいです。応援いただきありがとうございます。できるだけ早く続きをだせるよう頑張るので、また読みに来てくれると嬉しいです! (9月13日 12時) (レス) id: 7341473d1c (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 更新再開ありがとうございます。リアさんのペースで頑張ってください。応援してます (9月9日 9時) (レス) @page36 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - @高橋_Teretaさん» コメントありがとうございました! そして大変お待たせしてしまい申し訳ありません。もしまだ更新を待ってくれていて、再び読みにきてくださるのであればそれほど嬉しいことは他にありません。完結までは必ず持っていきますので、良ければまたお願い致します。 (9月9日 3時) (レス) id: 29a124a552 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2022年8月30日 13時

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