255話 ページ29
「化け物は、そう簡単にくたばらねぇ……そうだろ？」
ザックは、半ば演技をするように、明るく言ってみせた。しかしレイは浮かない顔をやめない。
「あ？んだよ、変な顔してんじゃねぇよ。ふつう、化け物って言ったらそういうもんだろうが。だったら、そうなんだよ、俺は。それが、ふつうなんだ」
レイはどう答えたらいいのか分からないようで、口を開こうとしては口を閉ざす。その煮え切らない態度に、ザックは埒が明かないとでも言いたげに、一人で歩き出した。
「おい、ボーッとしてんじゃねぇよ。どっちにしろ薬がないんだったら、進むしかねぇだろ。行かねぇなら、置いていくぞ。……A！お前もだ！」
Aはザックに名前を呼ばれて、ゆっくりとうなずく。
「……うん」
Aはただ、それだけ返事をした。口を開けば、言いたくもない言葉が溢れだしそうだった。
衝動を理性で殺して、ふらふらと歩き始めたAを見て、レイは「待って、一緒に行く」と口を開く。
「じゃあ、早くしろ。……でも、言っとくが、俺は今、走れねぇからな」
ザックはその言葉を吐くと、屈辱的だと言わんばかりに顔をゆがめる。身体が思うように動いていないのは明白で、悔しそうな表情は痛々しげだった。
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リア(プロフ) - わごむごむさん» コメントありがとうございます！まだまだ未熟なので上手く壊れていく様子が描写できているかが不安なところですが、ここから先もどんどん皆が壊れていきますよ…！よろしければ続きも読んでいただけると嬉しいです(´∀`) (2019年9月19日 20時) (
レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
わごむごむ(プロフ) - 皆がどんどん壊れて行く感じがたまりませんなぁー (2019年9月17日 1時) (レス) id: 10a6ab8e26 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます！夢主の過去は書くうちにどんどん重くなってしまいました(^^; もっとやってもいいのですか！それなら！(違うそうじゃない)責任を押し付ける夢主は私自身書きながらくすりとしてしまいました(´ω｀) (2019年7月24日 21時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 夢主ちゃんの過去が重すぎて…好きです←いいぞもっとやれ(( さりげなく責任をダニー先生に押し付ける夢主ちゃんも好きです(語彙力) (2019年7月23日 18時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - キリンの妖精、キリンロングさん» コメントありがとうございます！まだまだつたない文章ですが、面白いと言って下さり嬉しいです！とても励みになります(*´∀｀*)これからも楽しんでいただけるよう更新していくので、よろしくお願いします(*’ω’*) (2019年7月11日 19時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2019年6月16日 19時
