5話 ページ5
レイがカードを引き抜くと、壁にもたれかかっていた少女は再びレイに歩み寄った。
「ちょっと不気味だよね、この機械。ともあれ、このカードであの扉は開くと思う」
そう言って少女は苦笑いを浮かべる。そんな少女の様子にレイは首を傾げた。この知らない少女は一体誰なんだろう。少女は部屋のドアを開くと振り返り、手を差し出した。
「一緒に、行かない？一人だと、不安で」
「……うん」
レイは差し出された手を取った。少女は嬉しそうな笑みを浮かべ、レイの手をしっかりと握った。その笑顔はなんだか輝かしいと言うにふさわしく、レイの口元も自然と緩む。レイが少し笑ったことに少女は気づいてはいなかったが。
呪文のような言葉が書かれた壁を通り過ぎる。さっきまでひどく静かだった廊下は、二人分の息づかいと足音で、少しばかりにぎやかになった。
一緒にいるのは名前も知らない少女だが、それでも心強い。長く感じた廊下も、今度は短く思えた。
黒い格子扉の前に着くと、少女はためらう様子もなくカードを機械にはめこんだ。ピッ、と音がしてロックが解除されたような音がした。少女が扉を開けようとするが、まだ開くことはない。
「あなたもやってみて」
少女がそう言うと、レイは頷いて同じようにカードをはめこんだ。
再び、ロックの解除音。カチ、という音と、ブー、ブー、という低い音とともに扉が開く。
再び目の前に広がる廊下の先には先ほどまではぼんやりとしか見えなかったエレベーターが確かにあった。格子状の扉が開いたことで、その全貌が明らかになる。
少女が臆する様子もなく奥へ進んでいくのを、レイは少し早歩きで追いかける。
エレベーターの「▲」ボタンを押すと、重々しい音を立ててエレベーターはゆっくりと開いた。
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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (
レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます！この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね！色々試してみますね、ありがとうございました！ (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね！ところで、背景の色を変えたりはしないのですか？それやると面白さが上がると思いますよ！ (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年8月4日 21時
