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23話 ページ24

奥の部屋は気味が悪いほどに整頓されていた。薄暗い部屋の中を慎重に探索していく。

 レイは棚の中に置かれている、透明なビンに詰められた培養液の中で、無数の丸いものが浮き沈みしているのを見つけて恐る恐る近づいた。



「……これ、目だ。全部青い目……」



 少し後ずさり、部屋を見回す。近くにあるものを手当たり次第に触っていく気にはなれないが、早く『忘れ物』とやらを見つけてこの気味の悪い部屋を出たかった。


 と、引き出しのついた棚を見つけて、取っ手に手を伸ばす。引き出しをゆっくり開けると、奥の方に、義眼が一つだけ入っていた。義眼を手に取って、引っ張り出す。瞬間、レイはそれを床に落としそうになった。



(……この義眼、二つ目玉がついてる……)



 真っ白な眼球の中の、赤と緑の目玉に睨まれて背筋が寒くなり、ぶるっと震えた時、。誰かが部屋に入って来たのを感じてレイは振り返った。



「……レイチェル、僕の目を、見つけてくれたんだね。それが、僕の探していたものだよ」


「……先生」


「それを見ても、君は何も思い出さない?」



 ゆっくりと首を振る。ダニーは残念そうに目を伏せた。



「……君はいまだに夢の中なんだね。それを貸してくれるかい? それをつけないと、やっぱり僕は調子が出ない。君と僕のために、それをつけることが必要なんだ」



 レイはその言葉に疑問を感じながらも、義眼をダニーに手渡した。



「ありがとう、レイチェル。僕は、今からこれをつけるから少し、向こうの部屋で待っていてね」



 ダニーは前髪をかきあげて、右目から義眼を外した。息を呑む。ダニーの右目の位置には、ブラックホールのような空洞があった。



「そうそう、Aは……少し疲れたみたいで、眠っているよ。彼女のことも、頼むよ」



 ダニーはその空洞の目でレイを睨みつけた。



「Aを置いて逃げることは出来ないだろうけど…逃げちゃ、許さないよ」



 ダニーの威圧的な声にレイは息を呑んだ。ダニーの穴のあいたような顔を見続けていると、なんだか気がおかしくなりそうだ。


 レイは逃げるように部屋を出た。

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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます!この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね!色々試してみますね、ありがとうございました! (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね!ところで、背景の色を変えたりはしないのですか?それやると面白さが上がると思いますよ! (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リア | 作成日時:2018年8月4日 21時

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