こんにちは、賢者の魔法使いにしてください。【まほやく】 (ページ7)

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6.こんにちは賢者様ページ7

賢者side
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《レティステレ・インサニアス》

聞いたことのある呪文が聞こえた瞬間に目の前に人が現れた

「こんにちは、賢者様」

賢「こん…………いや誰ですか！？！？」

命の恩人かと思ったら知らない男の人が…いや女の人？が立っていた

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯｯｯ

私の声を聞いたのか誰かが走ってくる音が聞こえる

ﾊﾞﾝｯｯｯ

ネ「どうしたんだ賢者さん！って…恩人さん！？先に来てたのかよ、俺の意味…」

焦った様子で入ってきたのはネロだった

賢「恩人さん？え、え、あ、え、あの人ですか！？」

長かった髪が短く切られて美人な顔がしっかり見えていた

とてもスラリとした格好にミスラを思い出す

あまりの変わりように誰だかわからなかった…

私の反応を見るなり恩人さんは悲しそうな顔をした

「…やっぱりあいつでは無いのか」

ネ「あいつって？」

「…わからない」

賢「わからないんですか…？…すみません、私はその人ではないと思います…」

少し沈黙が続くと恩人さんは「そうか」と呟き急に私の頬に優しく触れた

「…約束は出来ないがお前を大事にするよ賢者様」

賢「え？」

急なスキンシップに顔を赤くしてしまった、よく分からないけど心臓に悪い

「お前の元に居ていいか、一緒にいさせて欲しい」

賢「…え」

私の顔を見ると柔らかく微笑む恩人さん

見てはいけないものを見ているかのように目を逸らしているネロ

た、助けてぇ…

恩人さんは私の頬から手を離すと小さく呟いた

「きっともうあいつは石になったんだ」