26.危なっかしい ページ27
賢者side
━━━━━━━━━━━━━━━
最近、Aさんが危なっかしくて怖い
今日もなんだか危ない予感がして怖い
賢「今日も風が気持ちいいですね〜!…ん?なんかあそこの林煙たってません?」
「本当だ、火事か?先に行って安全を確認してくる、すぐ戻るから待っていてくれ」
目の前には任せておけと言わんばかりの顔でこちらを向いて落ちてしまいそうな所に立っているAさん
今にも飛び落ちて行きそうな感じがして鳥肌がたった
賢「え?ちょっ!!Aさっ
「?…あっ
«ヴォクスノク»
落ちてしまったAさんを追うように走って下を覗いた瞬間、下から優しく強い風が吹いた
Aさんの無事を確かめるために風に負けじと目を開ける
そこにはAさんを抱きとめて安堵を浮かべていたオズがいた
オ「…なにをしている」
「…は、助かった…いやすまない、魔法を使い慣れていたものだから癖で飛んでしまった」
オ「…」
何かを話しているようだけど聞こえない、取り敢えずオズに大声でAさんの安否を確かめる
賢「オズ!!オズー!!」
オ「…賢者か」
賢「Aさんにお怪我は!?」
オ「怪我はあるか」
「ないぞ」
オ「無事だ」
賢「よ、よかった…今そっちに行きます!待っててください!」
«ヴォクスノク»
オズが首を振り口を開いた瞬間私は2人の元に着いていた
賢「あれ、あれ!?あ、オズがここに呼んでくれたんですね!ありがとうございます!」
魔力がほとんど無くなっているAさん…そりゃ何百年も何千年も魔法を使ってきたんだ…急に失ったものにたった数日で慣れるはずがない
なんだか可哀想だなと思ってしまう、精霊にお願いするのも沢山できる訳では無いだろうし…
オズはと言うと自分よりも強いであろう魔女が現れたと思ったら直ぐに赤子のような存在になってしまって、Aさんにどう接していいか戸惑っているようだった
「あっ、賢者様、煙の件が」
賢「あー!!オズ!向こうの林で煙が上がっていたんです!結構黒い煙で火事じゃないかと!」
オ「すぐに向かおう」
賢「ありがとうございます!」
オズはAさんを抱えたまま煙の方へ向いた
「あれ、オズくん私を連れていくのか?」
オ「くん…いや、賢者の元にいるといい」
「あぁ、そうさせてもらう、助かったありがとう」
オ「あぁ」
オズから離れると飼い主の元に向かうわんちゃんみたいに走ってきた
可愛いなぁAさん
33人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪女 - 更新楽しみにしてます (3月6日 16時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:f | 作成日時:2024年2月12日 23時