こんにちは、賢者の魔法使いにしてください。【まほやく】 (ページ26)

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25.幸せな呪いをページ26

子「ま、まって！！その子を殺さないで！お願い！…僕…僕はその子に救われたんだ！！」

人形「え…」

「……」

子「僕は…確かにショックを受けた、だけど僕を守ろうとしてくれた君の気持ちを確かに僕は知ってるよ」

人形「で、でも不幸になったんじゃ…」

子「不幸じゃないさ、君はずっと助けてって泣いてた僕を抱きしめてくれた、さっきだってそう、…母様も兄様も姉様もみんな死んじゃったけどみんなは僕を殺そうとしてたんだ、でも僕は生きてる…君がそばにいてくれた守ってくれたからだよ」

賢「……呪いであっても人によっては逆に幸福になることもある、ってこと…？」

ミ「難しい話ですね」

子「…だから、お願い…僕と一緒にこれからもいようよ」

人形「…」

「やめておいた方がいい」

子「…どうして」

「呪いは呪いにしかならない、その子は呪うことは望んでないんだ、このままではまたお前を呪ってしまうかもしれない恐怖で支配されてしまう」

子「恐怖で支配される…って」

人形「ごめんね…呪いなんかじゃなくてあなたのこと幸せにできるなにかになって会いに来るから…まっててね」

«ノスコムニア»

子「っ！！！！あ、ぁっ…ぁぁあ''！！」

双子の魔法によってバラバラに崩れていく女の子の人形を抱きしめて子供は泣き叫びだした

賢「スノウ！！ホワイト！！どうし

ス・ホ「……」

双子は悲しそうな顔をしていた

他の北の魔法使いたちもなんとも言えない表情をしていた

賢「…他に解決方法はなかったの…？」

「大丈夫だ賢者様、直ぐに生まれ変わってくる…また巡り会える」

……

人形「…なら、全部殺して…こ、これじゃダメね！私じゃ解決出来ない、どうやったって呪っちゃうはず…魔法使いさんに頼らないと！」

ﾎﾟﾀｯ

ﾎﾟﾀｯ

自分が死んでしまうことになるかもしれない魔法使いへの手紙を泣きながら綴る

「助けて」

呪いにしかならない自分をどこかでちゃんとわかっていた

呪ってしまう恐怖で自分が狂っていくのを予感していた

どうか救ってくれたあの子に幸せな日々が来ますように

この助けがあなたを幸せにしてくれますように

……

賢「依頼…お疲れ様でした…ｸﾞｽｯ」

ス「よしよし、ゆっくり休むといい」

賢「はい…」

「あの子供は保護してくれる大人へ渡した」

賢「ありがとうございます…」

ホ「Aや、そなたも疲れたであろう、よしよし」

「……」

こうして後味が悪い依頼を達成したのであった。