こんにちは、賢者の魔法使いにしてください。【まほやく】 (ページ24)

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23.呪いに慈悲なしページ24

子供side
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大人「悪魔の子め…」

大人「子供の皮をかぶった悪魔だ、自分の家族を全員殺すとは」

大人「なんて不幸な子…」

僕は家族に殺されかけた

だから自分を守ろうとした

……

…

日に日に心が死んでいくことを感じる

兄「まて！お前が最初に！」

姉「殺さなきゃ私たちが母様に殺されてしまう！」

父様が死んでから全部のものを母様が握っていた

愛していた父様が死んでから母様はおかしくなった

母「いい？貴方が最初に父様にご挨拶するの、私たちをお空の元に導いてと頼むのよ、わかったわね」

家族みんなで死のうと言っていることが僕にはわかった

とても優しかった母様がどうしてここまでおかしくなったんだろう

愛していた父様が死んだ事が理由なら、愛とか死とかが母様を苦しめているのだろうか

子「はぁ、はっ、は」

兄様や姉様に追いかけられて迷い込んだ深い森

そこにナイフが心臓あたりに刺さった人形が転がっていた

子「君も…殺されたの…？」

仲間だと思った、可哀想だと思った

子「大丈夫だよ、僕と居ようずっと一緒さ、怖くない……でもふたりでも寂しいって思っちゃうね」

人形の顔を撫でたり抱きしめたり、自分の悲しみを人形にぶつけ続けた

何日も、何日も

「沢山用意したよ」

ある日木の実を食べていると突然声が聞こえた

その声の主は隣から聞こえた

「私たちずっと一緒ね、もう大丈夫…あなたのお兄さんやお姉さんは死んでしまった、後はお母さんだけ」

僕は不思議と受け入れられた

きっと母様に殺されてしまったんだ

「殺される前に殺しに行こう？」

子「…うん」

「怖いの？」

子「うん…」

「大丈夫だよ、私があなたになってあげる」

スっと意識が遠のくと自分の意識の中に女の子がいた

あまりにも綺麗なその姿に僕は惹かれてしまった

「あなたのために沢山人形を用意したの寂しくないでしょ？…私も寂しかった、でもあなたが救ってくれたの…ありがとう」

自分は呪いとして生まれた、自分の意思とは反対に人を呪ってしまうのが悲しいのだと言っていた

いらないと蹴られたり刺されたり痛くて痛くて…抱きしめて欲しいと一人で泣いていたと

恩返し…あなたを守りたいと僕を抱きしめた

……
…

抱きしめられて安心して目を瞑っていたがハッと我に返って目を開ける

子「母…様…」

そこには母様が心臓あたりにナイフが刺さって血が大量に流れ出ている

僕は母様を殺したんだ