こんにちは、賢者の魔法使いにしてください。【まほやく】 (ページ18)

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17.庇いに庇ってページ18

ミチルside
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ミ「この花…枯れてますね」

リ「周りは立派に咲いているのに、何だかいじめられてるみたい」

ミ「すこし可哀想です…」

リケとボクは沢山花が咲いているという魔法舎から少し離れた所で遊んでいた

リケに似合う花や葉を集めてリースにしてプレゼントしようと考えていた

この花は枯れてるけど綺麗に咲いてたら間違いなくリケにピッタリだっただろうな…

リ「ミチル、その花を摘んでしまうのですか？」

ミ「魔法舎に持ち帰って花の名前を調べるんです！」

リ「気に入ったんですね！」

ミ「はい！」

その時だった

ミ「痛っ」

リ「ミチル？」

花全体が鋭い棘に変わっていく、痛さに花を放り投げた

リ「あっ血が出ています！手当を…

ボクを心配して駆け寄ってきたリケの後ろで投げた花が大きくなっていっているのが見えた

ミ「な、なにあれ、でかくなって…」

賢「ミチル！リケ！！！」

ミ・リ「賢者様っ…！？」

賢者様はボクたちを抱きしめて守ろうとした

ミ「！」

賢者様を守らなきゃと動こうとしても体が動かない

でかくなったものの花びらが沢山の人の顔に変わっていく、とても怖いおぞましいバケモノ…

それは一瞬の出来事だった

《アルシム》

ｷｲｪｪｪｯｯｨｪｪｴ

攻撃されると反射的に目を瞑った瞬間、強い魔力を感じる呪文とバケモノの叫び声であろう音が聞こえた

目を開けるとそこにはミスラさんと見た事のある女の人が立っていた

ミス「…またあなたですか、まったく…ミチル生きてます？」

ミ「は、はい！」

「頭から手を退けて離してくれ」

ミス「は？あなた、俺がこうやって抱き寄せてなかったらどうなっていたかわかりませんよ、俺に感謝してください」

「……ありがとう…」

女の人が感謝を伝えると勝ち誇ったように笑顔になるミスラさん

ミス「…それにしてもよくそこの3人を庇いましたね」

たしかあの人は…前にシャイロックさんと一緒にいた人だ
兄様やフィガロ先生が強い魔女だったって…

賢「Aさん、なんで庇ったりしたんですか怪我をしてしまいます！」

「…賢者様が言えることか？」

賢「う''ｯ」

ミス「魔道具を出すのとシュガーを作れるのがやっと、死んだも同然の魔法使いが人間1人守れるわけないでしょう」

「うるさい…そこの子供ふたり、会いに来たんだ」

ミ・リ「……こんにちは」

ボクたちに振り向いたその人はどこか怖かった