15.寝泊まりは ページ16
ム「あー!楽しかったー!」
「楽しかったなムル」
ムルとAがムルの部屋から出てくるのを目撃した者がひとり
シャ「なんですって…」
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シャ「Aさん、昨日ムルと何を話していたんですか?」
「宝石について話していた」
シャ「宝石についてですか、楽しんでいたようでによりです」
「どうかしたのか?」
シャ「いえ、あなたは美しい方なのでムルが気に入ってもおかしくないと思っていたんです」
「?…なるほど」
シャ「なにかお飲みになられますか?」
「水…」
シャ「おや?水でいいのですか?」
「他に飲むって…スープとかか?」
シャ「ふふっ、私のおすすめを用意しますね」
「おぉ!おすすめ!いいなそれ、ドキドキしてしまう」
シャ「ふっ…かわいらしい方」
………
…
シャ「そういえば、Aさん…どこで寝泊まりしているんです?」
「屋根だが」
シャ「屋根…空き部屋は…」
「空き部屋?あるのか?」
シャ「えぇ、ありますよ、空き部屋で過ごしていいと賢者様からお聞きになっていないのですか…?」
「そもそも私はここに居ていいのかわからないんだ」
シャ「ご心配なさらずとも、賢者様はあなたがここに居てくださることを望んでいますよ、私もあなたにはいてもらいたい…あなたと話していたいんです」
「…私と話していて楽しいか?」
シャ「えぇ、とても」
「ムルもそう言っていた、嬉しい気分だ」
シャ「妬けますね」
「焼ける?どうした、大丈夫なのか」
シャ「ふふっ…さて、これをどうぞ」
「とても綺麗な色だな、ルビー色だ…」
シャ「…いかがですか?」
「ほんのり甘い…のに温かくて、あたたかくて、」
シャ「おや、もう酔われてしまわれたんです?」
「ふふ、甘美だ」
シャ「恍惚とした姿も素敵ですね、あなたのお気に入りになれますように」
お酒で酔ってしまったAと、お気に入りの何かを愛おしそうに眺めるようなシャイロック
その光景を遠目から見ている人物がふたり
ミ「お、大人です…」
ブ「見んな見んな、これでも飲んどけ…そういやAに空き部屋伝えておいてくれって賢者から頼まれてたな、後で連れていくとするか」
こうして、寝泊まりする部屋がやっと決まったのであった
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雪女 - 更新楽しみにしてます (3月6日 16時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:f | 作成日時:2024年2月12日 23時