九話 ページ10
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ヴィルが現場に付くと、監督はテーブルに置かれた紙の束と台本を交互に見ていた。隣には、今回の悪役である少年がパイプ椅子にちょこんと座っている。
スタッフや役者の一部はチラチラとその様子を見ている。誰も話しかける人はいなかった。
何を話しているのだろうか。
ヴィルが不思議に思っていれば、「ヴィルくん」と声がかかる。監督が手招きしていた。
「パルクールできる?」
「パルクール?」
「魔法無しで飛び回って欲しいんだ。すぐにとは言わないよ、最後のほうに撮影するからね」
「できるかな?」なんて期待の籠った目で首を傾げられては、はい以外の返事はなかった。
ヴィルはパルクールなんてしたことがない。貰う役は好戦的な悪者ではなく、裏でワインでも嗜むような、高貴な悪役だったから。走り回るシーンは十歳までに数回あったくらいだ。
さて、誰に教わるか。
頭の中にポンポンと後輩や同級生の顔が浮かぶ。
確実に上達する人を取りたい。ケイトなんかに聞いてみようか。彼は知り合いが多い。
「あと、爆発って見たことあるか?」
「……え?」
「ここのシーン、セット作って一部を爆破させるんだよね」
「……それは、CGを使わないということですか?」
「うん。そこからパルクールで逃げるんだ」
確かに、脚本には自分が爆破から逃げるシーンがあった。しかし、こんな大規模だとは。
「よろしくね」
監督は、ニッコリ笑った。
その笑顔はオクタヴィネルの彼を彷彿とさせた。
▼▼▼
CG無しで爆破撮影って本当にあるみたいですね。びっくりしました。
あと性癖煮詰めたみたいな男の話を書く予定です。
終わり ログインすれば
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サカモトくん(プロフ) - ももか無理みぃwww(自分のことっす)さん» いえいえ!こちらこそ作品をお読みになっていただきありがとうございます。更新頑張ります! (2021年8月17日 18時) (レス) id: 019196b783 (このIDを非表示/違反報告)
ももか無理みぃwww(自分のことっす) - 更新ありがとうございました!!お疲れ様です、いつもお忙しい中ありがたく思う所存です。 (2021年8月17日 13時) (レス) id: a0d7259b63 (このIDを非表示/違反報告)
サカモトくん(プロフ) - あほさん» ありがとうございます!感謝です! (2021年8月16日 1時) (レス) id: 019196b783 (このIDを非表示/違反報告)
あほ - 突然ですが好きです!再新楽しみに待ってます(。>д<) (2021年8月15日 20時) (レス) id: 7787f6d795 (このIDを非表示/違反報告)
サカモトくん(プロフ) - 桃なづめさん» ありがとうございます!感謝の気持ちでいっぱいです……!拙い文章ですが、これからもよろしくお願い致します!! (2021年8月10日 13時) (レス) id: 019196b783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サカモトくん | 作成日時:2021年8月4日 0時