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2章 只の殺戮兵器として〈4話〉 ページ17

ティーは郵便屋の様な革製の肩掛け鞄に、軍用糧食一日分とチョコレート一袋、暗殺用リボルバー拳銃など、数日間の旅に必要なものを入れ込んだ。暗殺用リボルバーというのは、拳程の大きさのおおよそ円形の弾倉に小さな銃身と引き金が付いた、何とも奇形な銃である。握ると弾が出る為、『檸檬搾り器』と通称される。その見た目と10連発の性能からティーはこれを愛用している。
 準備が終わり、後は中用のローファーを外用のロングブーツに履き替えるだけとなった所で、客が来た。

「今日は。」

 聞き覚えのあるノイズ混じりの男声の正体を頭の中で探りながら扉を開ける。

「あっ、先日いらっしゃった方……。」

 つまりジェアイだ。彼はティーが茶色いコートを着て、鞄を持っている姿を見ると少し遠慮気味に言う。

「出掛けるとこだった?また今度来た方がいい?」
「いい、いえ、大丈夫ですっ。」

 ティーは急に知り合いに会った戸惑いとこすずが成仏するきっかけへの気不味さ、そして彼がこんなに喋った事の驚愕で焦った。口を不必要にぱくぱくと動かすティーを、ジェアイは薄く笑う。

「あっそ、ならいい。じゃあ大きめのナイフ売って。」
「わっ……。はい。少々お待ち下さい。」

 ジェアイが笑顔を見せた事に衝撃を受けつつ、要求に応じる。早速、壁に掛けられた武器の中から選別を始めた。

2章 只の殺戮兵器として〈5話〉→←2章 只の殺戮兵器として〈3話〉



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弧瑠十 奏(プロフ) - 00さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると頑張れます。これからも是非ともよろしくお願いいたします! (2022年6月4日 18時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
00 - コメント失礼します。とても面白かったです!本当にお話を書くのがお上手ですね。パート2も楽しみにしています!! (2022年6月4日 11時) (レス) @page46 id: 4683564af1 (このIDを非表示/違反報告)
弧瑠十 奏(プロフ) - 更新かなり遅くなりました。申し訳ございません。 (2021年11月30日 6時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつあめ(プロフ) - 検定頑張ってください (2020年10月26日 8時) (レス) id: f82d3976b3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ(プロフ) - 白夜の世界さん» 有り難う御座います!とても嬉しい御言葉です。これからも、頑張ります。 (2020年6月9日 16時) (レス) id: a9c96849d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:弧瑠十 奏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aaaD  
作成日時:2020年2月25日 21時

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