検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:10,780 hit

3章 朝焼けを望む小川の畔にて〈4話〉 ページ23

訊きたいことは多くある。一週間前の事でも、訊きたいことがあるのだ。

「ん。」

 その時、列車に乗って初めて顔を向けた。そしてふらつきながら立ち上がり、ゆっくり移動してティーの正面に座った。こてっと壁に寄りかかって、視線だけをティーに向ける。
 いざ対面すると、照れ臭くなりティーが通路側にずれた。

「で、何。」

 しかし視線は冷たく突き刺すようだ。悪い事をしてしまったかと思ったティーは、ジェアイに問う。

「冷たくないですか?私、何か悪い事をしてしまったんでしょうか。」
「…………。知らないから。」

 優しい話し方を知らないから。
 その意思を込めて言ったが、というよりそう言おうとしたが、自分で思っていて虚しくなってきた。その結果前半は消えた。ティーはどう受け取ったのか、むっとした顔で溜め息を吐き、「まあいいです。」と言った。

「それだけ?」
「ちっ違いますよ、一週間前の事ですっ。」

 ティーは勝手に問い詰められた気になり焦る。彼の声色のせいもあるだろう。

「レイさんがおっしゃってた……そう、〈ぼうはつしゃ〉って何ですか。」

3章 朝焼けを望む小川の畔にて〈5話〉→←3章 朝焼けを望む小川の畔にて〈3話〉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
12人がお気に入り
設定タグ: , 武器 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

弧瑠十 奏(プロフ) - 00さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると頑張れます。これからも是非ともよろしくお願いいたします! (2022年6月4日 18時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
00 - コメント失礼します。とても面白かったです!本当にお話を書くのがお上手ですね。パート2も楽しみにしています!! (2022年6月4日 11時) (レス) @page46 id: 4683564af1 (このIDを非表示/違反報告)
弧瑠十 奏(プロフ) - 更新かなり遅くなりました。申し訳ございません。 (2021年11月30日 6時) (レス) id: 886c7552f3 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつあめ(プロフ) - 検定頑張ってください (2020年10月26日 8時) (レス) id: f82d3976b3 (このIDを非表示/違反報告)
ソウ(プロフ) - 白夜の世界さん» 有り難う御座います!とても嬉しい御言葉です。これからも、頑張ります。 (2020年6月9日 16時) (レス) id: a9c96849d7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:弧瑠十 奏 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aaaD  
作成日時:2020年2月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。