先輩のお茶割り ページ9
A「シャベルでつつくだけでよかったはずなのに、思い切り振りかぶってしまって、気絶した討伐対象を見たら気持ち悪くなってきちゃったんです」
ハチワレ「気持ち悪く……？ でも、倒せたの、すごいじゃんッ」
ちいかわ「(ﾌﾙﾌﾙ)……！ ウンウン！」
A「え、気持ち分かるの？」
ちいかわ「ウン！ ｴﾍﾍ…」
A「ありがとう。話聞いてもらったら、なんか元気出てきた。今度からはまた、草むしりの労働やろうかな」
ハチワレ「草むしり！ そういえば、今度の草むしり検定受ける？」
A「検定……？」
そういえば、次の検定の申込みがもうすぐだった。
私がスケジュールを思い出していると、
──あの香りがした。
芋焼酎、二階堂。
A「先輩ッ！ なぜここに！？」
栗まん「フーッ」
先輩は手に持ったグラスを置き、焼酎にペットボトルのお茶を入れた。
ハチワレ「アレって、つまり、『お茶割り』じゃんッッ！」
ちいかわ「……！？」
ハチワレ「……帰ろっか！」
二人はどこかへ行ってしまった。
栗まんじゅう先輩と二人きりになる。お茶割りに使ったお茶のペットボトルを手渡される。こんなぶっきらぼうな先輩、見たことない……。
栗まん「…………」
私が先輩以外の子と話していたのを見て嫉妬しているみたいだ。
A「……あの、私、今日は討伐の労働したんです」
栗まん「……」
先輩が心配そうなオーラを放っている。
確かに、私はいつもより疲れていて、空元気しか出ない。
A「今までは草むしりとか工場の労働だったけど、わたし、お酒の資格が欲しくて。お金貯めたいなって思って」
栗まん「……！」
先輩の目に力が入る。
A「……倒すの、怖かったです。でもいつか、お酒の資格取って、先輩とお酒飲みたいから。それまで、待っててくれますか」
先輩は私のすぐ目の前に距離を詰めた。アルコール混じりの吐息がかかる。頭がクラクラしてしまうのは、本当にお酒の香りのせいだけだろうか。
栗まん「……。ハーッ」
甘ったるい息を吐く。
栗まん(無理するな。いくらでも待ってやるから、お前自身を大切にしろ。Aはもう、俺のものだ……。俺の所有物なんだから、簡単に傷付けさせるわけないだろ？？)
そう言われているような気がした。
A「〜〜ッッ！！////」
栗まん「……♪」
先輩がお茶割りを飲む。
私もお茶を飲む。最安値のペットボトルの緑茶は、今まで飲んだ何よりもずっと美味しかった。
終わり
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ハムスター - え……なにこれ…界隈って広いんだなぁって実感しました (3月10日 17時) (
レス) @page6 id: a63b797da1 (このIDを非表示/違反報告)
はるな - 栗まんじゅう先輩がエロくてめっちゃ感動しました‼️ (11月16日 13時) (レス) @page9 id: f5a7c98c28 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 面白かったっす (10月10日 8時) (レス) id: 4dfa161474 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - くりまん先輩の夢小説多いですけど…私は個人的にラッコ先生のお話も読みたいです…。( ⸍ɞ̴̶̷ ·̫ ɞ̴̶̷⸌ ) (7月14日 16時) (レス) id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
名無し - くりまん先輩夢ほんと最高でした！続き楽しみにしています！ (2023年4月5日 21時) (レス) id: 8f97695bb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽて | 作成日時：2021年10月11日 20時
