そんな事言わないで。【ハイキュー恋愛短編集】 (ページ7)

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影山飛雄が。ページ7

『お前のせいでと責める』

私の彼は、努力家だ。圧倒的な実力と才能を持った天才と呼ばれるような人物なのにも関わらず誰よりも努力をしてきたのも確かであった。

佐藤｢…おつかれさま。｣

インターハイの日から暫くして、カフェに出かけた。もともと部活がオフの日で、マネと選手という関係でもある私たちは同時に休みとなったため、ひとりでいるのも虚しく、会うことにした。

影山｢…お前のせいだ。｣

最近の彼の口癖、｢お前のせい｣。ぶっちゃけ、私が悪かったことももちろんあったし、むしろそっちの方が多かったかもしれない。…ほとんど本当に私のせいだったかも？でも、今回ばかりは違うだろう。

かといって飛雄を責めることも出来ないので黙って言葉を飲み込むしかなかった。

飛雄は悪くない。
日向も悪くない。
私も多分、悪くないだろう。

及川さんが強すぎた。
青葉城西高校が、強すぎただけのこと。

何も言えずに、とっくに味の薄くなったアイスコーヒーにささっているストローをすする。ズズっと残り少ないことを告げる音がなり、ため息をついてしまう。

影山｢…お前のせいだ。お前が、俺のことを好きだから、だから俺は…。｣

よくわからないことを語りだそうとする飛雄。それじゃあまるで、私が飛雄を好きになっちゃいけなかったみたいじゃないか。

…そう思ったけれど、今日の飛雄に私が反抗できるはずもなく、よくわからない語りを延々と聞かされるのであった。

影山｢…ごめん。今度会うときには復活する｣

…私は、横暴さの後ろに見え隠れするこの優しさが好きなのかもしれない。

end