【実l況l者】ねえ、パートナー【ky】 (ページ24)

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A「…別に行きたいとこないんだよね」

着替えやら化粧やらを全部終えてどこに行くのか聞いたところ、すこし申し訳なさそうにそう返ってきた。

どこに行きたいかと聞かれたら上手く答えられないけれどどこか出かけたい気持ち、っていうのはめちゃくちゃわかる。時間できたし、気分転換したいし、どこか行きたいし、って感じなんだろうな。

キヨ「んー、買い物？観光？」

俺がそう尋ねると、彼女は割とすぐに観光！と答えた。ある程度の方向性が決まってるのなら、あとは何とでもなるか。

A「あ、じゃあとりあえず車借りよ」

適当にネットで予約を入れて、2人で家を出た。前よりも、2人でいるのを見られたらやばい、という気持ちがないのはきょまねこが女であることを周りが受け入れてくれているからだろうか。路チューとかしなきゃただの友達との遊びだもんな、そりゃ。

キヨ「待って運転久々かも」
A「私も人のことバカにできない」

ハンドルを握ったときに多少の不安はあったけど、楽しそうに迷わず隣に座るAのためにも、安全運転で行こうと決めた。当たり前か。

A「絶対困ること言うから聞いて」
キヨ「ん？」

とりあえず昼飯を食おうと適当に道を走らせていると、そう言ってきた。帰りたいのか、とか、色々考える。

A「キヨの行きたいとこ連れてって」
キヨ「うわ困った」