【実l況l者】ねえ、パートナー【ky】 (ページ18)

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そのラジオ動画の反響はここ最近の動画の中では1番と言えるほど、よかった。本人はあまりエゴサをしないタイプなので分かっていないのかもしれないけれど、最近は私の存在を否定する人がだいぶ少なくなってきている。まあ彼は元から否定的な声に目を向けていないだろうけれど、私は結構嬉しかったりしている。

…さて、エゴサーチとコメント漁りはやめて、そろそろ仕事に戻ろう。マネージャー業じゃなく、私の仕事。最近、1週間に分配される仕事の量が前よりも多くなっている。理由は分からないけれど、きっとお得意様が増えたとかそういうことだろう。

キヨ「…疲れてんね」

彼が私に冷えたペットボトルを押し付けながらそう言う。なーに気を使ってんだか。なんとなくなにかを言ってやりたくなったが、彼の表情は本当に心配そうだったため、言えなかった。

A「どうしたの急に」

キヨはこんなことを言うやつじゃないと思っていたけれど、優しい言葉をかけられるようになったのか。そんなふうに頭の中で少し茶化しながらも思わず口角が上がってしまう。

キヨ「無理してんの？」

そう聞かれて、なんだか体の力が抜けた。そっか、仕事が増えたことでちょっと無理をしていたのか、って解釈できた。毎日通勤していなくて、仕事は難しくなくて、収入から生活費は出してなくて、…ってなんとなく周りのみんなよりもずるして生きている気がしていたけれど、別に悪いことしてるわけじゃないもんね、人並みに疲れてもいいはず。

A「…そうかもしれないなあ」

私がそう声にすると、キヨは一瞬優しく笑ったあと、何かを発するために息を吸った。

キヨ「なにお前素直じゃん気持ち悪い」
A「は、優しいキヨのが気持ち悪いでしょ」

反射的に言い返すと、また同じように笑ったので、なにか憎らしいことを言い出すのかと身構える。…予想に反して、彼はなんか安心したわ、と私の場を離れてまたパソコンに向かい始めた。

ほんと、そういうとこ。