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キヨ「どっから説明するか考えよーぜ」
そう言いながら彼は肌がくっつくくらい隣に座ってきた。暑いから近寄らないでよ、って普段なら言っていたかもしれないけど、あまり不快に思わなかったので何も言わなかった。
A「…説明のとき動画見せる?」
キヨ「見せた方が分かりやすいかもしれないけど正直見せられるもんねえぞ」
そうだよなあ、とパソコンを開く。実写を見せると、ゲーム実況者だということが分かりづらくなるし、最俺とかトップ4での実況だとどれがキヨか分からずこんがらがるだろう。
あのバカゲー単発実況も、フリーホラーゲームも、あのシリーズも、暴言か下ネタがあって印象は悪くなりそう。…キヨの動画を見せることで好印象にさせるのは難しいかもしれないな。何かの記念のときに撮った実写動画とかがせいぜい…って感じかもしれない。
A「…んー、下ネタと暴言が少なめのやつピックアップしとくわ」
後でじっくり考えた方がよさそうなのでとりあえず今はパソコンを閉じて、他に考えるべきことに手をつけることにした。
キヨ「とりあえず全部本当のこと話せばいいんだよな」
A「そうだね、隠さなきゃいけないことはないし、変に嘘つくと話ズレて疑われそう」
もう一度内容を確認して、その話を終えた。お互い今から緊張しているのが分かる。キヨのことを受け入れてもらえるのか、本当に微妙だ。そんなに頑固な母じゃないけれど、分からないものを受け入れるっていうのは勇気がいる、どれくらい説明しようか。
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2019年7月25日 22時