【実況者】夢小説ではいない扱いされんだよ【キヨ】〈完結〉

68話 ページ19

A「キヨなら寝てるよ」

寝たフリをし続けようと考えていたが、そう言葉を続けられて俺はぴくりと反応してしまった。もう誤魔化しはきかない、そう思ったため、目を開けて体を少し起こす。

フジ「…なんで分かるかなあ」

横目でキヨを見ると本当に寝てしまっていた。Aちゃんはなんで俺が寝たフリをしているって分かったのだろう、分かったとして、…なんで声をかけたりしたんだろう。思わせぶりなことばかりして、惑わさないでほしい。

A「あはは、なんか眠れないよね」

再びスマホを覗くと、4:40頃だった。もうそんなに経ってしまっていたのか。

A「みんな何時頃起きるかな」
フジ「…んー、昼まで寝てるんじゃない」
A「コンビニついてきてくれない？」

キヨに頼めばよかったのに、という考えは飲み込んで頷いた。俺に頼んだ理由なんてキヨは眠そうだった、とか、キヨだと申し訳ないけどフジならちょうどいい、とかきっと俺にとってマイナスなことなんだ。だから理由とか、考えちゃダメだ。期待するなんてもってのほか。

A「ちょっと着替えてくるね」
フジ「…あ、洗面所借りる」

そう言ってAちゃんは立ち上がった。俺は顔を洗いたくて洗面所に歩く。

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