109話 こーすけ ページ9
私は、いちばん右の方を向いて少し歩く。みんなは少しざわめく。
こーすけさんの手を取って、にっこり笑う。…少し左に歩いて、ヒラくん、キヨくん、フジの手を順々に掴んでいく。
A「…やっぱ私、みんなと一緒に、これからも笑って過ごしたいんです」
ダメですか?と真面目な顔で言うと、みんなは黙ってしまった。…今日、決着がつくと思ってたのに、選ばなきゃいけないはずたのに、結局、こんなどっちともつかない意見を出してしまったので、引いたのかもしれない。
沈黙を破ったのは、いつも通りキヨくんだった。
キヨ「…はは、Aの判断なら俺はそれがいいと思う」
A「キヨくん…!」
私は思わずキヨくんを抱き締める。…私はこの決断をみんなに認めてもらえるのか本当に不安でたまらなかった。けど、キヨくんは真っ先に受け入れてくれて、本当に、本当に嬉しかった。
フジ「おいこらっ」
ヒラ「みんなでいたいとか言うなら目の前でイチャつかないでよー」
2人はそう笑いながら私達を引き離す。…我に返ると、私だいぶ恥ずかしいことしたなあ。そう思うと私の顔にどんどん熱が集まってくる。きっと、今私の顔は真っ赤。…キヨくんを見上げると、キヨくんの顔も真っ赤だった。
フジ「…あ、でも生活していく中で誰かと付き合いたいってなったら言ってね、俺とか、俺とか」
キヨ「じゃあ事実上はAちゃんの悩む期間が伸びた、ってことか」
ヒラ「俺、今割と安心してる…なんか怖かったんだよね、選ばれなかったり、誰かが選ばれて険悪ムードになるの」
みんなは口々にそう言って笑う。
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ぽる。(プロフ) - setuna7014さん» うあー!コメントありがとうございます!そう言ってもらえるなんて…本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2019年1月3日 10時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
setuna7014(プロフ) - めちゃんこ好きです…もーなまら泣きそうです…評価せずにはいられなかったですー! (2019年1月3日 5時) (レス) id: 9c6758aed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年12月25日 3時