110話 ページ18
キヨside
キヨ「あっ、あと、俺に遠慮してAちゃんと一緒になるのわざとらしく避けたりすんなよ!お前らなら変なことしない、って分かってるし」
…あぁ、そう笑ってみたけど、フジとヒラからしてみたら、俺に遠慮して避けることはなくても、好きだったやつと好きだったやつと結ばれた男のところにいたりしたくねーわな。
A「ほんとに、わざわざ時間を割いてくれてありがとうございました…えっと、人生の中でこんな体験すると思ってなくて、なんか、色々と、…嬉しかったです」
心底幸せそうな顔でそう言った。彼女の笑顔は優しいなあ、と改めて思った
ヒラ「…邪魔はしないから、その、好きなままでいてもいい?」
A「皆さんに、言ってなかったことがあるんですけど」
ヒラの言葉に俺は頷きかけたが、Aちゃんは遮るように真面目なトーンで話し始める。…何を言い出すか分からなくて、俺の心臓はバクバクする。
A「…私、転校するんです」
俺は言葉が出なかった、何を言えばいいのか分からなかったし、驚きすぎて声が出なかった。彼女が時々浮かべる、困ったような笑顔の理由はこれだったのかもしれない。
フジ「い、つ?」
A「冬休みの途中、…年明けてからすぐ、くらいの予定です」
こーすけ「どこ、…に?」
A「道外ですね」
俺がまず、聞きたかったことを他の人が次々と質問してくれる。それでもいいですか?と困ったような笑顔を浮かべる彼女に向かって、俺は強く頷いた。
キヨ「もちろん…だろ」
そこから約4ヶ月、彼女が引っ越す、その瞬間までずっとずっと、幸せに過ごした。
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ぽる。(プロフ) - setuna7014さん» うあー!コメントありがとうございます!そう言ってもらえるなんて…本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2019年1月3日 10時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
setuna7014(プロフ) - めちゃんこ好きです…もーなまら泣きそうです…評価せずにはいられなかったですー! (2019年1月3日 5時) (レス) id: 9c6758aed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年12月25日 3時