109話 ヒラ ページ13
私は、ヒラくんに笑顔を向け、駆け寄る。
A「…ヒラくんと、幸せになりたいです」
こーすけさんは、嬉しそうに口元を抑えてから拍手をした。ヒラくんは泣きそうになりながら抱き締めてくれた。私も堪えていた涙が一気に溢れ出して、ヒラくんの胸元を汚してしまう。
少しして離れると、キヨくんは前髪をかきあげるようにして、上を向いていた。彼は背が高いから私からは見えなかったけど、きっと顔を歪めていただろう。
フジはキヨくんとは逆に崩れ落ちたように床を見つめていた。こちらもよく見えないが、きっと、泣きそうな顔をしているだろう。
しばらく沈黙が続いたが、それを破ったのは意外にも、ヒラくんだった。
ヒラ「Aちゃん、選んでくれてありがとう…。俺、2人の分までしっかりAちゃんのこと幸せにするから、だから、またみんなで笑いたい」
彼の言葉は、私の心にも、みんなの心にも刺さった。ヒラくんは言葉を選んでいる様子は無く、本心をそのまま声に出したかのような顔をしていて、…自惚れかもしれないけど、私のことも、みんなのことも、大好きなんだな、って伝わった。
キヨ「そんなん、…あたりめぇだろーがよ」
キヨくんは震えた声でそう返した。
フジ「…Aのこと泣かせたらぶっ潰す」
フジもヒラくんのことをしっかり見て、そう言った。
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ぽる。(プロフ) - setuna7014さん» うあー!コメントありがとうございます!そう言ってもらえるなんて…本当に嬉しいです!ありがとうございます! (2019年1月3日 10時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
setuna7014(プロフ) - めちゃんこ好きです…もーなまら泣きそうです…評価せずにはいられなかったですー! (2019年1月3日 5時) (レス) id: 9c6758aed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年12月25日 3時