ハイキュー恋愛短編集part6

木兎光太郎と。 ページ8

木兎「…お前、赤葦のこと好きってほんとか？」

梟谷学園高校のバレー部のマネージャーに就いて3年目。私はずっと木兎のことが好きだったのに、木兎は何か勘違いしていて。ひとつ年下のハイスペック後輩のことが好きだと勘違いしてる模様。

A「えっ…うーん、違う、かな」

しかし、否定することも出来ないのが現実で。赤葦のことが好きだとかそういうことではなく、これを完全に否定してしまうと、じゃあ誰が好きなんだ？という問題になり、私の温め続けていた想いがバレてしまうかもしれない。

自己保身のため、私はやんわりと否定して、詮索されないようにするしかなかった。

木兎「赤葦より俺のが背高いぞ！！」
A「ん、うん…」

ほんの3cm程度だった気もするけど、確かに木兎の方が背は高いね。

木兎「それに…ほら、高く飛べるし！！」
A「…そうだね？」

これを言うと付け上がるので言わないけど、五本指に入るようなスパイカーだから後輩のセッターに負けるわけないしね。

木兎「それにお前のことを笑わせられるぞ！！」
A「そ、うなんだ…？」

…私からしてみれば当然のことだ。木兎は何を赤葦と張り合っているのだろう。そりゃあ頭も落ち着きもモテ具合も赤葦に負けてるけど、私の中では木兎が一番なのに。

木兎「だから俺にしとけって！！」

…それが木兎の不器用で不格好な、なんとも彼らしい告白だったことはそのときの私には分からなかったっけ。

end

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