ハイキュー恋愛短編集part5

川西太一と。 ページ37

A「川西って背高いよね」

自習時間、真面目ぶって本を読んでいたが、どうにも退屈な話で飽きてしまって隣の席の川西に話しかけてみる。川西はノートに何かを書き写していたがこっちをしっかりと見てくれた。

川西「…なに急に」

からかうように笑った顔は長身バレー馬鹿とは思えないほど、何故か、可愛らしく思えて。目が怖いと感じていたが笑ったときに少し細めると優しい印象さえある。…てかよく見ると整った顔してるなあ。

川西「…えっ、なに、そんな見られると緊張する」

そう言って顔を隠す。途端に私が見つめてしまっていたことに自分で気付く。あはは、と誤魔化して笑うが、川西の笑顔にはもちろん敵わない。

A「川西の笑い方好きだなあ」

気付くと私はそう声に出していた。すると川西が顔を背けるので、私は変な事言ってしまったことを後悔した。気持ち悪いとか気持ち悪いとか気持ち悪いとか思われてそう、それは嫌だなあ。

A「あ、その、なんかごめん」

謝ると、川西はそろりとこちらを見た。うわ、ちょっと赤くなってない？…普段割と無表情なほうだと感じていたため、また見入ってしまう。なんかいいなあ、こういうの。

川西「…き……だけど」

何かをボソリと言った。よく聞こえなくて聞き返すと、更に顔を赤くしてこう言った。

川西「俺もAの笑顔好きだけど」

end

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