8話 ページ8
ヒラside
最近俺は、フジとこーすけと3人でいることが多くなった。理由は言わずもがな、キヨがAちゃんとずっと話しているからだ。最初こそフジのところに来てるのに、って顔をしていた彼女だが、5月になった今では楽しそうに話していて、キヨのところにきているんじゃないかってくらい。楽しそうで。
もしかしたらAちゃんとキヨが結ばれるハッピーエンドもありえるのかな、なんて思えてきて。
キヨはAちゃんが、Aちゃんはフジが好き、フジの気持ちは未だわからずまま、って感じの三つ巴的な状況に陥って、俺の胃痛を気にしてたわけだが、大丈夫かもしれない。
フジ「ちょっとヒラ…」
俺が心の中でほんの少し、安堵の光を見つけてホッとしていると、フジからの呼び出し。まあどうせ宿題見せろとかどこを教えろとかそんなことだろうと思い、ほいほいついていくと、あまり人気のない場所になっていた。…これ、重大な感じ?
フジ「最近、キヨとAって仲が良いじゃん、これにもやもやするのって…やっぱり、」
フジが気持ちに気付いてしまった…的な?いや俺も流石に薄々感じてたよ?なんかいつも構っててあんなにすきすきアピールしてた可愛いAちゃんを好きにならないわけがないもんね、あー、これはやっぱりきっつい。
フジ「…俺、相当独占欲強いのかな!?たかが幼馴染みにそこまで執着してたのかな、それともキヨに…?」
俺が心中でうるさく考えてると、目の前の男は少しよくわからないことを語り出した。決して滑舌は良くないのに饒舌に、そして心底悩んでる、みたいな顔をしながら。
ヒラ「…はぁ?」
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年10月21日 18時