37話 ページ37
フジside
割と仲の良いと思ってた友達が幼馴染みの家に入っていこうとする姿が見えたときは正直焦った。どんな関係なのか問い詰めようと思って話しかけたら拒否られるし。それでもしがみついて離れずにいたら取り合ってくれたし、家にも入れてくれたからいいのだけれど。
フジ「…そっか、今日A元気なくない?大丈夫?」
気になっていたことを問うと、彼女はなんでもないような顔をして笑う。違和感を覚えなかったわけではないが、問い詰めてもAを傷つけるだけかもしれないと思い、それ以上は聞かなかった。
フジ「あ、そういえばさ、」
少し話して、喉が渇いたからとヒラとこーすけはコンビニへ向かい、俺らは2人きりとなった。近くのコンビニへ行っただろうから20分もすれば2人は帰ってくるだろう。手短に話そう。
フジ「キヨに言って、送信取り消したって言ってたのってほんとはなんだったの?長文とか嘘だよね」
幼馴染みが何気なくしたような発言をいちいち覚えて、あとから問いただすなんて気持ち悪いことをするなあと自分でも思った。それでも気になって仕方がない。
A「あー、よく嘘だってわかったね。…嫌じゃなかったです。って送ってて、なんか違うなーって思って取り消したんだ」
そう手元をいじりながら言う彼女。これは本当なんだろうな、あのときに問い詰めなくてよかった。どちらかというとキヨが有利になるような言葉だった。
フジ「Aはキヨのこと好きなの?」
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年10月21日 18時