20話 ページ20
キヨside
朝はそんなに酷くなかったけど、やっぱり休んでよかった。すごい寒気だし、熱も上がっている感覚がある。
家に1人でいると気分は下がって寂しくなるし、だからといって今Aちゃんとかに連絡しても返してもらえないだろう。授業中か?と時計を見ると、もう下校しているくらいの時間帯で、思っていたよりも寝ていたことが判明する。
ピンポーン
…セールスか?普段は急用とかだったらアレだとおもって、どんなに忙しくてもなるべく出るようにしてるけど、今この格好で出ていって鼻水啜りながら対応するのはちょっと無理かな。
そう思いながら俺はもう一度眠りについた。…俺は眠ってるから気付いてないというアピール。誰にアピールしてるのかはわからないけど、ほら、罪悪感が薄れる。
A「…大丈夫ですか?」
夢の中でそうAちゃんの声がする。
キヨ「大丈夫だよ、A」
そう答えながら、夢の中なら、と呼び捨てをしながらAちゃんの髪を指で梳く。すると困ったような笑顔を浮かべ、少し顔を赤らめている。…良くする顔だ、良く出来た夢だなあ。
そう思いながら髪を梳いていた指で頬をつついてみたり。驚いた顔もまた良く出来ていて。
キヨ「…可愛いな」
素直に口にすることが出来る。
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年10月21日 18時