2話 ページ2
キヨside
フジもヒラも幼馴染みとやらの話に花を咲かせているし、こーすけは他のやつと盛り上がってる。フジとヒラはそんなにすごいやつなのか、それとも弟みたいなやつで可愛いのだろうか。
俺はなんとなく居心地の悪さを感じて、廊下をうろつく。いつもは遅刻ギリギリなのに今日は何故か早めに来てしまい、あと10分は暇だ。
??「…あの、」
女の子の声が聞こえて振り返ると、声によく合った落ち着いた雰囲気の可愛らしい女の子だった。これぽっちで恋に落ちるようなアホではないが、いまの俺は少し寂しさを感じていて、なにかに飢えていた。
キヨ「俺?」
??「あ、はい、いきなりすみません…えっと、2年生の教室ってこっちであってますか?」
今俺がいるのは屋上へ続く階段。俺らの学校は3階が1年生、2階が2年生、1階が3年生なため、この女の子は的はずれなとこにいる。落ち着いた雰囲気とか、少し前の俺は変な事考えてたな、おっちょこちょいじゃないか。
キヨ「2年生の教室は2階だからもちょっと下かな。何組に行きたいの?連れてくよ、って…名前なに?」
タイプの女の子に声をかけられて気分が乗っている俺は、普段より優しく接してしまっている。人見知りが激しい方である俺でも勢いで名前を聞けてしまった。
??「…あ、えっとAAです!」
キヨ「Aちゃんよろしくね、俺のことはキヨって呼んで」
名前を聞き出し、話しながら2階へ向かうと、2年B組に行きたいらしいことがわかった。俺のクラスだ。誰に用があるのだろう。…姉妹でもいるのか?俺のクラスにAってやついたっけか。
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作者名:ぽる。 | 作成日時:2018年10月21日 18時