ハイキュー恋愛短編集 part4

黒尾鉄朗と。2 ページ10

黒尾「はよー、ってなにそれ」

私が教室で一生懸命書いていたのは手紙。というか、バースデーカード。もちろん本日11月17日お誕生日の隣の席の黒尾鉄朗に書いているのだが、本人に見つかってしまった。必死に手で隠したが多分分かっちゃっただろう。

桜乃「…ん？なにが？てかおはよー！！」

あからさますぎるだろ、私。嘘つくの下手くそかよ、大丈夫かな。

黒尾「んー、そっかそっか」

ニヤニヤしてやがる！絶対バレた…もう、なんで隣の席なのにここでやっちゃったんだろ…、次からは気をつけよう、そうしよう。

開き直って隠さずに書き続ける。もちろんプレゼントは他にもあるが、夜遅くまでバースデーカードの製作に取り組んでいたが終わらなかったため、学校で続きを。

…できた！

出来上がったのは1時間目が終わる頃。1時間目はちょうど授業をサボりやすいおじいちゃんせんせだったから助かった…。

桜乃「今日昼休みひま？」
黒尾「ん？おー！暇だ」

ニヤニヤしてやがる…！うわ、もう絶対バレてんじゃん。つか、私が鉄朗のこと好きなのも分かっちゃったかなぁ。…いや、大丈夫。

昨日からシュミレーションしていた動きをもう1回頭の中で確認する。プレゼントとバースデーカードを渡す。そして…告白、よし。

桜乃「はい、お誕生日おめでとう」

昼休みがやってきて、一緒にお弁当を食べる。鉄朗が食べ終わったところで渡す…ここまでは完璧にこなせた。

黒尾「…ありがと」

鉄朗はそう感謝の言葉を吐きながらも それでこの後は？ みたいなニヤついた顔をしてくる。…くっそ、ムカつく。

桜乃「えっと…私、鉄朗のこと…その…す、好きです…！」

うわああああ言っちゃった！言っちゃった、言っちゃった！！大丈夫かな、ひいてないかな。えっと、え、ええええ大丈夫かなぁ。

言えちゃったことに混乱して頭の中は後悔にも似た感情で埋め尽くされる。

すると鉄朗はニヤつきながらも顔を耳まで真っ赤にして私をぎゅっと強く抱き締めてくれた。

end

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